日光の水が本の背にさざ波をつくり
酸化した硬いページのうえで
ゆるやかに蛇行しながら
薄暗い書架の澱んだ時間に
静かな流れを与えています
言葉は眠る
忘れ置かれる至福のうちに

まどろみの島/石田瑞穂

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