見出し画像

万国の同人者よ、集結せよ!

記事投稿に間が空きました。3月はWebオンリー2つとリアル即売会1つにサークル参加し、ネップリ描き下ろしポストカード、28ページの新刊、24ページの新刊を3週連続リリース!もちろんギリギリchop進行です。アッという間に4月になってました。

Webオンリーは、展示・通販・ネップリの割合がジャンルによって違いますが、開催時間は夜~翌夜の開催が主流になってきましたね。黎明期はリアルイベントと同じ午前~夜の開催でしたが、今はほぼ一日開催ですし、コアタイム・記念撮影等、Webオンリーならではの文化も定着してきたなと感じます。

リアル即売会は、去年に比べ圧倒的にサークルの欠席が減りましたね。とても嬉しく思います。それに伴い一般参加者も多く、人が戻ってきたなという印象でした。もちろん、感染対策を怠らず行動すべきなのですが、ちょいちょい「あ、この後アフターするんだな」と察せられる集団もあり、その辺は苦言を申したい所です。が、何はともあれ、人の流れが出来、本を手に取ってもらえるのは単純に嬉しいです。

今は「Web再録です。SNSで全部読めます。紙で欲しい方どうぞ」という本のウケが良いと思われる時代です。しかし私はSNSをほぼやっていない同人屋です。こんな得体の知れないサークルの本を買う人はやはり少ないんだなと現地で経験しています。でもちゃんと買って読んでもらえる、それだけでもう最高の気分です。

noteの記事は『いいねを稼ぐ戦略』『どうすれば売れるのか』といったものが多いです。創作をして認められたい気持ちはわかりますが、これは本末転倒であるという事を、大半の同人屋は感じていると思います。何故なら『自分の好きを肯定して創作するべき』という記事も、また溢れているからです。

同人活動に限らず、世界は問題だらけ。人々は心身をすり減らし疲れ切っています。この自由経済による発展と、生産性を善とし、多数決が力となる社会が行き詰まっている深刻さに、皆さん気付き始めた様に、この『評価資本主義』は『創造』と相反する考えです。もっと自由でいいんです。

(ちなみにこの『評価資本』について考えると、昨今のトレパク問題などに行き当たり、結局『作品として優れている(または個人的に好く)』のではなく「フォロワー数が多い」という作品の本質の外側で評価をしている浅はかなクライアントの性質が見えてきて、やっぱり評価は『創造』の根源的な美しさや向上心に結びつかないのでは?という話になるのですが、今回は記事内容がとっ散らかるのでやめます。気になる方はこちらの中村佑介さんのインタビューをどうぞhttps://kai-you.net/article/83166

数字として視覚化された『評価』は、簡単でわかりやすい『結果』ですので、それに縛られてしまうのは仕方がありません。私も気になります。でも、例えば高度経済成長の時代……『普通』に就職し『普通』に結婚し『普通』に終身雇用を終えて老後を送るのが大半の人にとっての『幸せ』でしたが、今は違います。人生や生き方はもちろん、性別一つとっても、昨今は捉え方がかなり変わり、理解を深める活動や知識が飛び交っています。なにか一つの答えを『良し』とする事は出来ない、多様性が有り、それをお互いに理解し尊重し合おう、一人一人に適した『それぞれの幸せ』が存在するのだから……という、『答えがない』という答えが認知される時代です。

『自分の萌えは他人の萎え、他人の萌えは自分の萎え』

古より腐に伝わる格言です。もちろん、カップリングについての喧嘩は昔から絶えません。逆カプはもちろん「は?原作読んだか?」であり、同カプでも解釈が違えば「は?原作読んだか?」という開戦に続く開戦が愚かにも細々と続いてる訳ですが、最終的にはカプではなく執筆者個人が気に入らない場合が多く、逆カプの島の通路で逆カプを妨害すべくいきなり焚き火を開始し、逆カプ本を焼きまくるトンデモ行為が行われたことは今の所ありません。(ちなみに逆カプは離れて配置される配慮が古よりあります。)

喧嘩をしない。思想が違うからと言って否定したり攻撃する事、滅ぼそうとする行為の無意味さ知っているのです。逆カプも解釈違いも買わなければ良いのです。ただ「そういうのもアリなんですね」と横目で見る。別に描いてる人も「あなたもこれを好きになって!」と押し付けていません。

そして最大の主張なのですが、即売会において『たくさん売れる本が良い本では決してない!』という概念が有るのです。売れる部数に差はありますが、それは大体マイナー作品やカプを扱っていたり、やたら特殊な本だったりするから売れないのです。絵が下手だ・話が伝わらないのだとテクニックを磨く事を推奨する人も居ますが、正直マイナーであればどんなに絵が上手く、話が面白い本でも売れる数はたかが知れています。そして『越えられない壁』の様な大所帯のジャンルでは、技術がそこそこでも沢山売れてしまうのが常です。だからイナゴは絶えません。(ちなみに私個人的にはイナゴも才能だと思いますので、全く否定的な感情は湧きません)最終的に大切なのは技術ではなく、情熱です。

マイナー過ぎる・特殊過ぎる本は確かに売れませんが、何年かに一人「え?これって〇〇ですか?」「え!?ご、ごごgご存知ですか???」という奇跡の巡り合わせが起こります。アドレナリンがドバドバ出で「描いてよかった生きててよかった」となります。ちなみに実体験で、数年前にマイナー本を片言「〇〇、スキ」と言って買って下さった外人さんがいました。最高でした。この時こそ「やっぱ売れた冊数じゃねぇ!」と実感しました。

ツイッターでいいねRTを思うようにもらえず苦しんでるアナタ、本を作ってみませんか?即売会へ行った事ないアナタ、Pixivに投稿されていない、知らない執筆者のやたら凝った本を読んでみたくないですか?絵が拙いから上手くなってから発表したいと思ってるアナタ、絵や漫画が上手くなる最高の近道は『漫画を描くこと』です。まずは形にしてみませんか?

欲しい本をネットでピンポイントで買えるのはとても便利です。でも、本屋さんをプラプラ歩いて、ふと光り輝く本を見つけて興奮してしまう様な出会いが即売会には溢れています。リベラルアーツ、どこまでも自由、それが『同人誌即売会』なのです。

原作にご迷惑がかからないように、これからもパッション響かせて行きましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?