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耽歌(インスタレーション)

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記事一覧

萩原朔太郎「山居」

目眩めく眠れぬ森に

ふたりだけ溶けずに残る。

だって、不純物。

Kissing Birds call to nightmare

maybe they are Love Paranoia,

Light fish turn to a night affair

It likes the Stars are Insomnia.

(前橋ポエフェス_2016)

***

「山居」

八月は祈祷

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萩原朔太郎「石竹と青猫」

花燃えて落ちる
九月にさく心
色のない無花果
生温い夢

The Burning flower
Fall in September
It tears my heart
That un-favorable fig
A lukewarm dream

(前橋ネコフェス_2015)

***

「石竹と青猫」

みどりの石竹の花のかげに ひとつの幻の屍體は眠る

その黒髮は床にながれて

手足は力なく

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萩原朔太郎「月光と海月」

絡めては こごる指先 春の雨
解いて 溶かして その舌先で

(前橋ポエフェス_2014年)

***

「月光と海月」

月光の中を泳ぎいで

むらがるくらげを捉へんとす

手はからだをはなれてのびゆき

しきりに遠きにさしのべらる

もぐさにまつはり

月光の水にひたりて

わが身は玻璃のたぐひとなりはてしか

つめたくして透きとほるもの流れてやまざるに

たましひは凍えんとし

ふかみにしづ

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萩原朔太郎「月蝕皆既」

かさなれば冷たい影のよにわらう。
わたしの分だけ足りないあなた。

(前橋ポエフェス_2014)

***

「月蝕皆既」

みなそこに魚の哀傷、

われに涙のいちじるく、

きみはきみとて、

ましろき乳房をぬらさむとする。

この日ごろつかふことなく、

ひさしくわれら靈智にひたる、

すでに長き祈祷ををへ、

いまみれば月も皆既なり、

魚の性はせんちめんたる、

みよ、うみはみどりをたた

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萩原朔太郎「五月の貴公子」

よるべなく まどろむ
あめの またたきに 
きらめく よろめく 
ストレイシープ

(前橋ポエフェス_2014)

***

「五月の貴公子」

若草の上をあるいてゐるとき、

わたしの靴は白い足あとをのこしてゆく、

ほそいすてつきの銀が草でみがかれ、

まるめてぬいだ手ぶくろが宙でおどつて居る、

ああすつぱりといつさいの憂愁をなげだして、

わたしは柔和の羊になりたい、

しつとりとした貴女

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