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医学界から初の講演依頼 フェムテックの一大ブームで、女性ヘルスケア産業界が変化したなーって思うこと

各所からお声がけ頂き、女性ヘルスケアをテーマに講演させて頂くようになって10年ほどになります。いずれもお声がけ頂くのは、業界団体/展示会/自治体/企業様などいわゆる産業界からだったのですが、初めて医学界から講演のご依頼を頂きました。概要はこちら↓。

主催:日本性差医学・医療学会
日時:2023年2月4日(土)13時40分~15時10
形式:シンポジウム型
登壇者:石井クンツ晶子氏/宮本恵宏氏/内海潤氏/私
テーマ:ジェンダード・イノベーション

第16回 日本性差医学・医療学会学術集会

今年2月に日本性差医学・医療学会様が第16回目となる学術集会を開催するのですが、そのプログラムの一つが「ジェンダード・イノベーション」で、私も登壇させて頂きます。私からは企業人の立場から「ジェンダード・イノベーション市場における、ヘルスケア業界の最新動向と課題」についてお話しさせて頂きます。

女性ヘルスケア業界で10年以上にわたり事業を展開してきた中で、医療界から講演のご依頼を頂くのは実は初めて。なので当件についてお声がけ頂いたときは改めて「フェムテックの一大トレンドによってもたらされた変化」を実感しました。

あくまで当社の感覚ですが、これまで医療界がヘルスケア産業界(ここで指しているのは医師が介入しない範囲のヘルスケア領域)に関心を持つことは今ほど顕著ではなかったように思います。

が。フェムテックの一大トレンドが起きてから医療界がヘルスケア産業界に関心を持つようになり「医療界/ヘルスケア産業界」の融合が進み始めてると感じています(人によってはヘルスケア領域に医療が入っていると区分する方もいますが、当社では医療界とヘルスケア業界は区分して考えています)。

当社では女性ヘルスケア市場について情報をキャッチアップできるメルマガを発行しているんですが、この2年ほどメルマガ会員様のうち医療者の割合が明らかに増えています。アカデミア関連の方々のメルマガ会員様が増えた点も特筆すべき変化です。

当社のメルマガ会員の中心は企業様(メーカー、商社、小売り、施設、コンサルファーム、総合広告代理店など)なので、この明らかな変化は私たちにとってはポジティブな発見でした。

医療者とビジネスパーソンとでは、文化や言語、コミュニケーション方法、お作法、業界ルールがあまりにも違いすぎるため、多くのビジネスパーソンは「医者や教授と仕事するのは嫌だ/苦手/やりづらい」と感じてます(医療者の方、すみません…でもビジネス界ではそういった声が多いのが事実です。中にはまったくそのように感じさせない医療者もいることは念のため補記しておきます)。一方で医療者は医療者で「ヘルスケア業界は怪しいものや儲け主義の企業がわんさかいて、あんなものは効果がない」といった考えを持ってる方が一定数いて(勿論全員がそうではないけども)。そんなもんだから、両者には分厚い壁があるんですが、フェムテックの一大ブームがその壁を少しずつ薄くしてくれているように感じています。

来月2月の講演登壇の他にも、3月にはドラッグストア・医薬品をメイン領域とした「公益財団法人 日本ヘルスケア協会」様から講演の登壇ご依頼を頂きました。実はドラッグストア系の団体様からの講演ご依頼も初めてです。(同協会には、来月東京ビッグサイトで開催する「ジェンダード・イノベーションEXPO」のメディアパートナーになって頂いてます)

また先日人間ドッグ学術学会に参加したのですが、このときご登壇していた医師は、デリケートゾーンケア製品と性感染症の関連性について発表してて、これにもまた驚きました。(お堅い学会の場で、医師の口から「フェムテック」「デリケートゾーン化粧品」という言葉が飛び出してくるとは思いませんでした…)

他にもこういったトピックは色々あるのですが、とりあえずまとめると「医療界とヘルスケア産業界の壁が薄くなってきている」という流れは顕著になっているのは確かで、今後加速していく見込み。医療界とビジネス界が一緒に取り組みを進めていくのは色んな面で、いろんな難しさがありますが、この流れはフェムテックの恩恵だなーって思います。



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