【識者の眼】「健康は“状態”ではなく“能力”? ポジティヴヘルスとの出会い」紅谷浩之
紅谷浩之 (医療法人社団オレンジ理事長)
Web医事新報登録日: 2021-06-09
在宅医療で出会う方たちの中には、様々な病気や障害を抱えながらも、元気に過ごしている人がたくさんいる。家族や社会の中に役割を持ち、趣味を楽しみ、友人との時間を大切にしている。実に「健康」である。世界保健機関(WHO)は「健康」について、「単に疾患がないとか虚弱ではないことではなく、身体的、精神的、社会的にも完全に良好であること」と定義している。これに当てはめれば先の方たちは「健康」ではな