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変わっていなくてホッとした

八王子でのLIVEの次の日は夕方の便で帰る予定だったため、少し足を伸ばして横浜へ。
7年前に5ヶ月住んでいたところに行きたかった。横浜に行くのを避けていたわけではなく、行く予定がなくだいぶ月日が経っちゃった感じ。

住んでいた賃貸のマンションは普通にあって、近所の本屋さんやパン屋さんが閉店してなくなっていたこと以外はなにも変わっていなかった。Y高校のグラウンドでは相変わらず午前中でも暑いのに野球部が練習していたし、ちょっと臭いのする河には魚がたまにびょんと跳ねていた。静かな下町な感じはホントに変わっていなくてホッとした。暑すぎなかったらもう少し歩いたかもしれないが、暑すぎて早々に最寄駅に戻った。

この日と同じようにめちゃ暑い中を仕事のために電動自転車で区内を走り、利用者さんの家に訪問に行っていた。
ほぼご高齢の方ばかりだったから現在はもう施設に入られたか、鬼籍に入られたか。
あそこらへんのあの家にはもう住んではおられないだろうなと思った。
もうわからないけど、もしご存命だったらお元気でいてほしい。

ヘルパーじゃなく看護の仕事に戻りたい。
と、思えたのは横浜での諸々があったから。
来る前は辛かったことの方をよく思い出していたのに、実際は楽しいとか新鮮だとかそんなことも多々あったなぁと歩きながら思い出した。

暑い時だったから、
事務所に戻る途中のコンビニで、毎回違う味のシェイクを買うのを密かな楽しみにしていたこととか、
難聴でインターホンを連打しても気づかない利用者さんとか、
ヘルパーが訪問するとわかっていながら買い物に出掛けちゃっている方、
難聴のためテレビの音をoffにして字幕を頼りに韓流ドラマに夢中になっていた方等…。

考えてみると、なんと個性の強い方々に訪問していたんだろうと思う。横浜に戻る電車内で笑いだしそうになってしまい、なんとかこらえた。

「過去は変えられる。」
とたまにどこかで聞くけど、起こった事実が変わるのではなく、
自分の中の思いが変わる。
その時に見えていなかったことが、時間と共に変わるからなんだと思う。よくわかんないけど、私はそう感じた。

機会があったらまた来よう。
最後の夜に行った居酒屋はまだ残っていたことが嬉しかったので、今度は営業中に行こうと思う。

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