干す
乾燥機が壊れて半年以上経つ。
購入したのは娘が生まれる直前だったから
8年前。
布オムツで育てることにこだわって
でも洗濯でくじけたくなくて、
人生で初めて買った乾燥機だった。
( 8年前、暖かい乾燥機にくっついていた我が家の
白黒猫たちはもう居ない )
それから毎日のように働いてくれたけれど
去年の秋、ものすごい音がして
ぜんぜんまわらなくなってしまった。
すぐに買い直したり
修理をすることも考えたけれど、
とりあえず私がしたのは
「干す」こと。
天気の良い日は外で
雨の日は中で
洗濯機から一枚一枚取り出して
まずぱんぱんと皺を伸ばして
洗濯物の大きさや素材から
乾きやすい場所を考えて
洗濯バサミで留める。
午後は乾いた順に
取り込んでいく。
家を作った時に
生活の流動線を考えると良いと聞いたので、
洗濯機のある2階の風呂場は、
テラスと、クローゼットの間にある。
洗って、干して、たたんで、しまう動作が
殆ど移動することなくできて嬉しい。
日が高くなる前、朝8時前に干すようにしている。
鳥の歌を聞きながら、これから始まる1日を想う。
今朝は、空気に夏の朝の香りが漂っていて
ハッとした。
考えてみたら
コインランドリーに通っていた
パリ時代から
(パリでは外観のため
外に洗濯物を干すことが禁止されている)
南仏の田舎に引っ越してきた頃、
シーツもタオルもあっという間に乾くことに
感動したものだった。
気づいたら逆戻り、
洗濯物を干す快感に、私はすっかりハマっている。