柔らかな屋根のように
前回は『余命10年』の
全体的な感想を書きました。
今回は坂口健太郎さんについて
個人的な感想を
つらつらと書いてまいります。
朝ドラ『おかえりモネ』
のときにも感じたのですが
坂口さんには
場を包み込むような力、
「ホールド力」がありますね。
ただ包むだけじゃなくて
良い状態で保たせる。
柔らかく、心地よく。
それが作品の肌触りを
温かくしていて
観る者に安心感を与えてくれる。
今回の映画では
小松菜奈さんの凛とした
佇まいが"柱"としたら、
坂口さんのホールド力は
雨の日は傘になり
強い陽射しでは木陰になる
変幻自在な"屋根"のようでした。
🌱
私は原作を読んでいないので
小坂さんが書かれた「和人」と
映画がどう違うのかは知りません。
しかし下手すると
弱さや幼さが前面に
出てしまいそうなキャラが、
純粋さと素直さを併せ持ち
茉莉の頑なな殻を溶かし
笑顔を引き出す
そんな「魅力的な和人」に
なっていたのは、
坂口さんが
元々持っておられる
すっきりした真っ直ぐさと
骨太な愛のあるしなやかさが
言外に伝わってくるから
だろうと思いました。
🌱
演じられたキャラクターでは
私は「菅波先生」が断トツで
別次元で好きです(笑)
それでも
茉莉が「いいなぁ」と思って
ビデオを回す先の和人、
気持ちをごまかさず
直球を茉莉に投げる和人、
ラストに
おそらく茉莉が
一番欲しかった言葉を
かけることができる和人が、
とても好きになりました。
🌱
昨日映画を観たときには
作品全体から伝わるものを
受け止めるので精一杯でしたが
もう一度
坂口さんや小松さん
その他
素敵な俳優の皆さんの演技と
映像や音楽を楽しむために
少し間をおいて
観にいきたいと思ってます。
「和人」は「和らげる人」。
まるで
坂口さんのようですね☺️