5クール目からの心情
5クール目が始まる前にPET-CTの結果が出ていたので、先生から説明を受けることになりました。
中間検査の結果
先生はとてもうれしそうに廊下の端のほうから近づいてきて、「すごくいい結果が出ましたよ」と言ってくれ、それから部屋に移動して画像を見せてくれました。「4クール目の終わりまでに、画像で確認できるリンパ腫がなくなってほしい」とずーっと願い続けていたのですが、その願いがかなった瞬間でした。そして先生が、「8クールまで頑張りましょう。一生再発しないことを目指して」と言ってくれた時は、去年の9月11日に病名を告げられて以来初めて聞いたポジティブな印象を受けた言葉でした。
というのも、自分で決定したことではあるのですが、信条的な理由で私のR-CHOP療法は2回目以降、当初の予定の80%の量で、さらに、21日サイクルではなく24日サイクルという効率の悪い方法だったので、抗がん剤がちゃんと効いているのか不安だったからです。
5クール目からの不安
4クール目くらいから「血管が硬くなってきている」と言われていましたが、5クール目ではそれが現実的な問題となってしまいました。1日目はどうにか血管を確保できたのですが、その部分は1日で詰まってしまい、2日目にまた別の血管を探すのに苦戦し、針で血管を探った跡が6クール目の時まで腫れていました。
せっかくのPET-CTの良い結果よりも、「この血管の状態で8回まで続けられるのだろうか」という不安や、「完治した」と言えるようになるまでの5年という年月(治療後1~2年で再発することもあるし、3~5年の間にも数%の人は再発することがあるらしい)が重く感じられ、ポジティブに考えようとしても、その「5年」が今の私には途方もなくはるか彼方にあるように思えました。元々「思い煩い症候群」の私のことだから、普通の人以上にいろいろ考えてしまっているのかも…
考え方の変化
そんなふうに考える日が何日が続いていましたが、ひとつの案を思いつきました。それは、「まずは1年だけの寿命だと思って生きよう」という考えです。
身辺整理やこれまでしたかったのにできなかったことを1年間、とにかくできる限りやってみよう。そしたらもし1年後に再発したとしても、今のモヤモヤした気持ちを抱えたまま生きるよりずーっと精神衛生上楽になるはず…
そう思った途端だいぶ楽になりました。自分以外の人のことも少し考えられるようになったし、R-CHOP療法が終わった後は体力さえ回復すればそれなりに動くことも可能らしいので、まずは1年間、本当の意味で自分らしく生きてみたいと思えるようになりました。
まずは1年!
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