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「想いから始めるマーケティング志向」マガジンつくりました

note.を書き始めてほぼ1週間。
「アタマを通さず、身体で書く」という感覚をつかみたいと、とにかく書き続けてきましたが、不思議なことに、書くのが全然つらくなくて疲れなくて楽しいもので、記事がたまってきました。少しカテゴリー分けをしようかなと、マガジンをつくりました。

マガジンのタイトルは「想いから始めるマーケティング志向」です。

想いから始めるマーケティング というちょっと長いキーワードは、私の処女作『弱者でも勝てるモノの売り方 お金をかけずに売上をあげるマーケティング入門』を書き上げたときから大事にしている言葉であり、肝ともいえるスタンスです。

「自社の想いから始めるマーケティング」
これは私のオリジナルというよりも、私がマーケティングを学んだ星野リゾートが、まさにこれを実践していますし、今注目されている企業/商品はこれが多いと見ています。

この記事では、私がマーケティングのコンサルティングをする上で、最も大事にしている「自社の想いから始めるマーケティング」についてまとめてみます。


マーケティングの基本は顧客ファーストだった

1970年代、マーケティングという言葉が出てきた時代、経営の父P.F.ドラッカーはこう書きました。

企業が自ら生み出していると考えるものが、重要なのではない。
顧客が買っていると考えるもの、価値を考えるものが重要である。
それらのものが、事業が何であり、何を生み出すかを規定し、事業が成功するか否かを決定する。
「現代の経営」 P.F.ドラッカー

「売り手」である企業がどう考えるかではなく、顧客が価値を感じるものが大事なんだというお話ですね。

また、このような言葉もあります。

顧客と市場を知っているのはただ一人、顧客本人である。したがって顧客に聴き、顧客を見、顧客の行動を理解して初めて、顧客とは誰であり、何を行い、いかに買い、何を期待し、何に価値を見いだしているかを知ることができる。
出典:「創造する経営者」 P.F.ドラッカー

マーケティングの基本中の基本のフレームワーク 3C分析でいうと、顧客が求めるものから考えて、自社が提供できて他社がやっていないバリュープロポジション(下図の青塗りの部分)=売れる商品をつくろう!というメッセージです。

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第二次世界大戦後しばらくは、日本でも世界でも、商品を作れば作るだけ売れた時代がありました。そしてしばらくは、企業が売りたいものを作って、営業で積極的に売ればなんとかなったのでしょう。ですが、1970年代にそれまでのやり方では経営が行き詰まり、出てきたのが顧客ファーストのマーケティングです。当時はとてもセンセーショナルだったのではと思います。


顧客に聞いてもわからない時代に突入…!!

それから約40年ちょっと。
今はどうかというと、顧客自身が自分が本当に何を求めているのか、よくわからない時代になりました。というよりも、顧客が自覚している願いや価値に対しては、もうすでに商品・サービスが存在している状況なのです(マーケティングの専門用語で 「コモディティ化」と言います)。

…顧客/消費者としては、だいぶ甘やかされている時代なんですよねぇ苦笑

また、顧客の価値観が多様化し、「多くの顧客が求めるもの」を追求しても答えが見えない、ということもあります。<顧客のニーズ>から考えはじめても、顧客に新鮮な驚きを与えてヒットする新商品・新サービスは生まれにくいのが今なのです。


そこで私が本の中で提案したことは、敢えて、顧客ではなく自社から始めるマーケティングです。21世紀、令和の時代のマーケティングです。

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振り返ると、星野リゾートでのヒット企画はみんなコレ。

例えば、本の中で紹介した、奥入瀬渓流ホテル(青森県)の夏アクティビティは「苔さんぽ」。これはアクティビティスタッフのひとりが、奥入瀬の森の苔にハマってしまって、「こんな美しく神秘的な世界があるんだよ!」「お客様にも見て欲しい!」という熱い想いからプログラム化したものです。そこから顧客ニーズに合わせた魅せ方を工夫して、今はもうすっかり奥入瀬渓流ホテルの夏のメインプログラムに育っています。

こうして顧客のニーズを全く聞かずに笑、自社スタッフの熱い想いで始まった商品・サービスは、まず他社に存在しません。また、他社がマネをしてきたとしても、想いの強さがあれば、他社がマネできないところまで進化させ続けることができます。つまり競合他社の中で埋もれず、選ばれるための差別化ポイントになるのです。


どんな商品でも、どんなお店でも、どんな企業でも、
そこにしかない輝きを掘り起こしたい…!!

自社の想いから始める、という考え方は、新規事業の立ち上げや新商品開発はもちろん、既存商品のプロモーション改革でも、企業全体のブランドコンセプトの見直しでも使えます。

自社の熱い想いを掘り起こして作り上げ、お客様が「え!?何それ!」とワクワクしちゃう!そんなビジネスのお話を聞くのが私は大好きだし、そんなお話を聞くとすぐに大好きになって、もっと広くたくさんのひとに知って欲しい!!と思うのです。

「この仕事をしている理由…たまたま?継いだだけだよ」「そんな熱いこだわりなんてないよー」なんて言ってしまう方にもお会いするのですが、そんな謙遜したり、カッコつけてる場合ではないよ、と言いたい。

また、「お客様を笑顔にしたいから」「癒されて欲しいから」…といった、よく聞くような言葉を「自社の想い」にしていては、浅い…!!もっと掘って!!貴社のこだわりやオリジナリティはそんなものじゃないはずです。

そんな私の想いから、このnote.のマガジン「想いから始めるマーケティング志向」では、想いを掘るプロセスや、ここまで掘るのー!?と言うこだわり事例などをご紹介していきます。

どうぞご期待くださいませ^^ 


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