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古代の祭祀と天候

出雲の古墳の上で受け取った情報は、ある種の入り口のようなものだった。
古墳に封印されていた情報は、何かをきっかけにやってくることがある。

古墳に隣接している資料館で、古墳上での祭祀の様子をミニチュアで再現していた。
その様子を見たとき…

祭祀は天候状態、時間帯が重要だった
雲が無い快晴で、風が吹いていると更に良い
なぜなら風は大いなる存在の表現だから
時間は正午前後
何故なら、太陽(アマテラス)の光を真上から受けることで繋がりを強め、人や物の影が最も小さくなる。
大いなる存在には影が存在しないのだから

こうやって、古代の祭祀の様子が映像で届いた。
私が古墳に訪れた時間は11:20
頭上にはひとひらの雲も現れず、爽やかな風が吹き抜けていた。
まさに、この条件が揃ったときなのだと。


天候に関しては、もう一つ情報が送られてきた。

出雲と交流があった北陸の人々
重要な祭祀のときには必ず代表者が参列していた
海を渡って出雲に来ていたのだが、シケで命を落とすこともあった
だが、大量の荷物を運搬し、時間を節約するためには船が最も効率が良かったため、陸路は利用しなかった
そこで私は天候を読む能力を活かして、出航のタイミングを伝えていた
勿論その能力は祭祀の日を計画することにも使っていた
非常に重要な場面では、祈りによって天候を動かすこともあった


古代の私は神託を授けることはできなかったが、天候を読む力と故人の言葉を届けることで一族を率いていた巫女だったのだ。
そしてこの記憶は、始まりの出雲の地で実物と対峙しなければ開かれなかったようだ。


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