【デジタルスタンプラリー】導入における集客イベント実施の効果と課題
スタンプラリーはイベントや観光の集客・誘客ツールとして導入されています。近年は、カードタイプの紙ではなく、WEBやアプリを使ったデジタルスタンプラリーが多く実施されています。ここでは、デジタルスタンプラリーの効果とその課題について書きます。
※以下、ここでのスタンプラリーサービスは省略してある場合においても、「デジタル」のスタンプラリーサービスを指します。
デジタルスタンプラリーの定義と目的について
スタンプラリーは、参加者が特定の場所やイベントに訪れ、スタンプを集めることで景品や特典を獲得できる仕組みを指します。スタンプは単に集めるだけではなく、クイズに答えるなどのミッションを経由して獲得できる仕組みもあります。
スタンプラリーは、観光地やイベント・複数の店舗への集客を主な目的としています。観光スポットやイベント会場・店舗を訪れるだけでなく、スタンプラリーを通じて楽しむことで、満足度の向上を狙います。
デジタルスタンプラリーの効果について
集客効果
参加者はスタンプを集めるために、観光に加えて会場やエリアを訪れる目的ができるため、集客効果を高めることができます。
参加者の満足度向上
参加者に観光やイベント以外の追加体験を提供するため、参加者の満足度を向上できる可能性があります。スタンプを集めながら、目的地やイベントの魅力を体験することで、受け身でなく、参加者自身が主体的に行動することができます。
地域PR
スタンプラリーサービスに、地域の観光スポットや特産品を紹介するためのPR情報を含むことができます。参加者がスタンプを集めることで、地域の魅力を知り、その魅力を広めることができます。
リピート効果
複数の店舗や観光地に訪れるスタンプラリーを企画することによって、参加者が一度きりではなく、リピート訪問させる効果があります。
データ分析
デジタルスタンプラリーは、参加者の動きやスタンプ獲得結果をデータとして収集することができます。データを活用することで、参加者の好みや人気の場所など行動を分析し、次回のイベントや今後の施策改善に役立てることができます。
デジタルスタンプラリーの地方自治体における実施例について
デジタルスタンプラリーは、日本の地方自治体においても様々な実施事例があります。以下はカテゴリ別の具体的な事例です。
※近年の国内事例を中心に、終了した事例を参考として掲載しており、当社の実施事例ではありません。時間の経過により一部リンク切れになることがあります。
観光スポットの紹介
観光スポットを巡るデジタルスタンプラリーで、参加者にスタンプを集めてもらいながら、地域の魅力を紹介します。
イベントの促進
自治体のイベントを盛り上げるためのデジタルスタンプラリーを活用する事例です。
特産品の紹介
地元の特産品を紹介するためのデジタルスタンプラリーです。
健康づくりの推進
自治体の健康づくりの取組を周知するためのデジタルスタンプラリーです。
文化・歴史啓発
地域の文化や歴史を啓発するために、デジタルスタンプラリーを実施する事例です。
事例:京の和菓子屋さん巡り―デジタルスタンプラリー 京都府
スタンプラリーサービスの課題
スタンプラリーサービスは、観光やイベントの魅力を高め、集客効果に有効なサービスである一方で、実施における課題もあります。導入・実施前に十分な検討と実施計画が必要です。
コスト
様々なスタンプラリーサービスがあり、その実施にかかる費用はおおよそ以下のようなことが考えられます。
初期費用、企画・設計費用、ランニングコスト、参加者数に応じた従量課金、WEBやアプリデザイン、スタンプデザイン、情報の入力、二次元コードの作成、位置情報の設定、現地での導入テスト、景品応募フォーム、分析収集システム、広報宣伝費用
運営の手間
スタンプラリーが始まれば、担当課や事務局の運営業務が発生します。利用者からの問い合わせや現地でのオペレーション、景品の抽選発送、現地での読み込みエラーなどのトラブルも想定し、どの程度のスタッフを期間中確保できるかが課題です。
参加者の確保
スタンプラリーは、参加者に興味を持ってもらい、継続的に参加してもらうことが重要ですが、実施初日のみの宣伝では、継続的な参加が難しい場合があります。SNSなどの発信により、期間中参加者を募集し、興味を喚起し続ける活動が必要です。
予想しないエラーや不正利用のリスク
デジタルスタンプラリーサービスでは、システム不具合や、参加者の端末によるエラー、また意図的に不正利用をされた等、予期しない障害が発生する可能性があります。あらかじめリスク分析を行い、対応策を準備しておくことが大切です。
スタンプラリーサービスの選定
スタンプラリーサービスは、多くの地方自治体や企業が導入しており、その種類も様々です。価格や機能は同等のものであっても、差別化の見極めが難しく、選定が難航する場合があります。サポートレベルや対応の早さを基準にして評価をすることをおすすめします。
まとめ
デジタルスタンプラリーサービスを実施する場合、現状の訪問者数と、スタンプラリーによってどの程度の訪問者増加を目標とするかによってその予算がおおよそつかめてくると思います。サービスは数多く存在していますので、予算に応じた仕組みとサポートを提示してくれるところを選ぶのが良いと思います。
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