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ドホークへ移動、これこれ、クルドのこの大家族感(2019年9月ドホーク)

ジャフパワーのおかげで、随分貴重な経験をさせていただいたスレイマニヤを発ち、予定を少し変更してドホークへ向かう。

サウジの石油施設が攻撃された件で緊張が走り、きっと死ぬほど忙しい中で、ジャフさんは私たちをタクシースタンドまで連れていき、料金交渉までしてくれた。
さて350kmのタクシー移動。

途中、イラク中央政府の統治下にあるキルクークやモスルなどを通らないルートをとるよう、ジャフさんがドライバーのおっちゃんに念押ししてくれた。

おっちゃんはフルスロットルでびゅんびゅん飛ばし、対向車線からバンバン抜いていく。時折、突然スイッチが入ったように歌い出して、のってくると両手をハンドルから離して手拍子までしだす始末。

頼むから手拍子はこっちに任せてハンドル握ってくれ。役割分担しよう。

フルスロットル両手離しマンのおかげで想定より格段に早くドホークへ到着。
私の先生の知人、ジャーナリストのショラシュ宅でお世話になる。

ショラシュの家にお邪魔すると、たくさんの人が迎えてくれた。お母さん、奥さん、弟たち、弟の家族、数えきれないほどの子供たちが大集合。
兄弟や従兄弟、関係性はいろいろでも、「一つの大きな家族」のように、暮らしている。そして、大きな子供は小さな子供の面倒を見る、女性や年下の弟たちが客の世話をする、などの慣習も共通している。

これこれ、クルドのこの大家族感。

奥さんたちが作ってくれた美味しいご飯をいただいたあと、ショラシュと弟が、ドホークの街全体が見渡せるという山の上に連れていってくれた。

2人ともジャーナリストで、ISとの戦いの際には戦闘の前線で報道していたという。兵士としてもモスルでの戦いに参加し、弟が一人亡くなったそう。ショラシュ自身もその際片目を失った。

少し何かが違えば、彼らとここで出会うことが叶わなかった世界があり得た。「生きてここにいる」ということが当たり前でない世界に今いる。

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ドホークへ向かう

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本日はショラシュ宅でお世話になります

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先に男性と客人が食べて、その後女性と子供たちが食べる。

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ドホークの街が一望できる

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シーシャもあるよ

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シーシャの吸い口をたくさん集めてテーブルに生けたベリン

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