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Amed(ディヤルバクル)で知らん人の結婚式に放り込まれる

Aliなきイスタンブールを離れ、Amed(ディヤルバクル)に飛ぶ。人々の意識としてトルコ・クルディスタンの首都という位置にあるこの街では文化的な活動が盛んだ。大規模な音楽学校運営、コメディや演劇などのエンタメ製作が全てクルド語で行われている。

初日はSerdarの友人で、クルド音楽の研究を行っているBêrîvanのところでお世話になる。Geverに滞在しているとき、「えりかがAmedに来るときはぜひ会いたい」と言ってくれていたそうなので会いにいく。

すると、当日イスタンブール空港に向かっているとき、「今日結婚式があるからきて!」とのこと。うおー久しぶりの結婚式!知らん人の結婚式シリーズ!

空港に到着するとBêrîvanの友人Elîが迎えにくれていて、結婚式会場へ直行!すると、煌びやかな衣装を着たBêrîvanが迎えてくれた。「Bi xer hatî Erika!!(ようこそえりか!)」そして、みんなガンガン踊っていた。

ドル札が舞う



クルディスタンでの結婚式は2018年に飛び込んだWanでのものに次いで2回目。Bêrîvanが家族や親戚を次々と紹介してくれるが、全く記憶が追いつかないので、早い段階で諦める。私も輪の中に入れてもらって踊る。



Amedの新興開発地域(城塞のある旧市街ではなく)での結婚式、Bêrîvanによると、「若い世代は新しいスタイルを好むので、結婚式も変わってきている」とのこと。クルドの伝統的な衣装を着た人はおらず、都会の現代化された結婚式。トルコスタイルのダンスも導入されている。

新郎新婦の服にまち針で現金を留めていくセレモニーは初めてやらせてもらえておもしろかった。こちら流儀の祝儀。Colemêrgなどでは金のネックレスや金のブレスレット、ピアスなどを新郎側から新婦側へ贈る風習があるが、Amedではないという。昔はあったが無くなったということかも知れない。

まち針でお札を留めていく



式が終わり、新郎新婦を乗せた車を数台の車で囲みながら2人の新居へ飛ばしていく。その際の騒音が半端ない。花火にガンガン着火し、大音量で音楽を流し、クラクションも鳴らしまくる。「Kurdish problem」と言って笑っている人がいた。

花火と音楽と大声で事件レベルにカオス



実はこの時点で1時を過ぎ、すでに一言も話せないほど疲れていたのだが、二次会に誘われたので行くことにする。初めて会う人なので、「疲れた」とはまだ気軽に言えない。

カフェバーで一杯ビールをいただく。すると、仲間内のうちの女性の一人が歌い始めた。その歌声の見事なこと!店にいた全員が彼女の歌に合わせて手拍子をしながら歌い始めた。あちらこちらに卓越した歌い手がいるのに驚かされる。

夜中3時の宴会

帰宅すると、結婚式の雰囲気そのままにとんでもないカオスが待ち受けていた。10人くらい雑魚寝している部屋で、Bêrîvanと一つの布団で寝る。4時過ぎ。疲れ果てた長い一日が終わった。

カオスを予感させる
カオスだった

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