Dr. Farhadとあゆみさんとの音楽宴会@イスタンブール
今日からFatihのところに2泊する。
お世話になっている身でこう言ってはなんですが、毎回毎回、全く起きなくて、家に入れなくて、めちゃくちゃ困る。何回電話しても絶対に出ない。死んでる?って思うレベル。
今回もやはり例に漏れず大変苦労した。Fatihに連絡し始めて3時間後にやっと家に入れた。
Fatihが罪滅ぼしのために(偉そう)、朝ごはんを作ってくれた。しょっぱい!若いね。でもとても嬉しい。
今日はベシクタシュにある音楽センターでピアノを借りる。
Googleで「piano studio」と検索していて見つけたところに問い合わせると、「いつでもどうぞ。歓迎ですよ」すぐにとても温かい返信をもらった。
訪れてみると、それは飲食店街にあるビルの中の民家のような一室。
約束していた時間にドアをノックすると、柔和な表情の男性が出てきた。Dr. Farhad。
部屋には無数のサズに加え、ウード、ケマンチェ、ギター、ダルブッカ、サントゥールなど、たくさんの楽器がある。
自身もミュージシャンで、コンサートで演奏したり、他のミュージシャンのコンサートを主催したり、楽器の指導をしたりしている。
「日本から来ました。2ヶ月間旅行するので、その間全く弾けないのは困るなぁと思って、検索してこちらを見つけました」
「日本から!日本人の友人がいるよ。アユミという人だ」
なんということ!やっぱりイスタンブールの音楽の世界であゆみさんのことを知らない人はいないのだ。
「私は今夜あゆみさんと会う予定ですよ!」
「なんだ、エリカはアユミの友達か!狭い世界だね〜!じゃあここで飲もうよ。ボクが作ったワインがあるんだ。アユミに連絡するよ」
Dr. Farhadは軽やかにあゆみさんに電話して、センター、と言ってもDr. Farhadもそこに住んでいるので、彼の家でみんなで飲むことになった。
私は2時間ほどピアノ室をかりて練習し、夜、仕事を終えてやってきたあゆみさんとDr. Farhad自家製のワインをいただく。
Dr. Farhadがサズ、あゆみさんがダフやダルブッカ、私がサズと歌で一緒に演奏したりして、嬉しい楽しい大好き!状態だった。
Dr. Farhadのサズが本当に素晴らしくて、こんなにすごい音楽家と偶然出会えて、出会ってすぐ酒を飲み、一緒に演奏する、ということが起こってしまうイスタンブール。
Dr. Farhadのピアノの生徒で、彼がセンター内の宿泊場所を提供していた中国の女性もジョインしてきて、中国や日本の伝統楽器を紹介し合うというシーンもあった。
それでは、ということで、最近取り組んでいる日本の民謡を披露させてもらった。
私はサズを三味線に見立てて前奏を演奏すると、あゆみさんがダルブッカを鼓に見立てて入ってきてくれた。「こきりこ節」を歌う。
数日間歌っていなかったので、内容的にはあまり良くなかったけれど、とても愉快なコラボレーションだった。
「Rastakの人たちもここでリハーサルしたりするよ。今日もこの後来るかも知れない」
日本にもファンの多いイランのグループRastak!今日来るのか!
結局前の用件が長引いて来られなかったのだけど、ビデオ通話で話すことができた。
「初めまして。日本から来た旅行者です。日本にもあなた方のファンがたくさんいます」
Rastak、日本に来るといいなぁ。
この国に来ると、いつも心をオープンにして、いつも誰かを受け入れる準備ができている人たちに出会う。
そんな人たちが、私の心の中にあるややこしい壁を壊してくれる。意図もせずに。
偶然の出会いから繋がっていった楽しい楽しい一夜。
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