つくる時のわたしの頭の中

2019年11月。
ライブの練習のために手にしたギターを
何となくぽろぽろ弾いていて、
この曲のカケラが生まれました。
弾きながら、すぐに雪の景色が浮かんできた。
弾き続けながら目を瞑ってみると、
暗闇
柔らかな吹雪き
あたたかい部屋とベッドが、みえてくる。
ああ冬の曲なんだなぁと思う。

毎日のようにこのフレーズを弾き続けていたら、Aメロディと、歌詞のカケラが少し
生まれそうになった。
だけど、まだ頭の中を固めないでおきたい感じ。
しばらくはふんわりさせておこう。

この続きはどうなるかな、と、
頭の片隅に置きながら生活をする日々。
AにつながるBのコードのイメージが湧いてくる。頭の中では和音が鳴っているけれど、ルート音を探しながら楽器に反映させていく。

ABを繰り返し弾いていると、
頭に浮かぶ景色が、小さな世界から、
広い世界に開けていくような、
駆け抜けていくようなイメージになっていく。

ベッドにいる女の子の夢の中なのかな。
飛び立ちたい思いがこんな景色を映すのかな。

夢が潜在意識なら、
どちらも影響し合っているのだろうな、
なんて思いながら、
女の子の頭の中と自分の頭の中、
どっちにいるのかわからなくなりながら、
景色をどんどん浮かべていく。

音から、歌詞から、曲全体の雰囲気から、
ふわりとイメージが伝わるような、
頭の中、からっぽで聴けるような、
そんな1曲にしてみたい。
今まで作ってきた曲とは違うな、と感じる、
伝えたいこと、が、曲そのもの、音そのもので
表現できるような曲、そういう、イメージ。

だれもが覚えて口ずさみたくなる曲ではなくて、
アルバムの中にさらりと入っていて、
流して聴く中で、はっと空気を変える1曲。
そんな感じがきっと、ぴったりの曲。

わたしはこのギターが
とても気に入っていたみたいで、
とにかく弾いて、
イメージをむくむく膨らませた。

弾きながら鼻歌を歌い、Bのメロディと、
コーラスラインのようなフレーズが
浮かんできた。
コーラスラインとAメロディが
全然繋がりなくどちらも自由に出てきたので、
曲中で共存できるのかわからなかったけれど
どちらもとても気に入っていた。
コーラスラインの歌詞の端っこ、
「強くなる」も、早々に聴こえてきていた。
そしてここは、これ以外は入れないな、と
なぜだか確信。少しずつ頭の中が固まってきた。

膨らんだイメージと、
伝えたい言葉や、
言葉の響きのイメージを混ぜ合わせながら、
音に合わせて歌詞を浮かべていく。
音の流れに寄り添うと、
自然と曲がこうしたいって
教えてくれる感覚があって、
身を任せるように単語を浮かべて
歌詞を書いていく。

自然に浮かんでこないところは、
ゆっくり向き合って考える。
こういう時は、普段使わないような言葉とか、
自分の持ち合わせていない言葉を
曲が求めていることが多くて、
そんな時は本を読んでみたり、散歩してみたり、
旅を思い出してみたり、映画をみてみたりする。
それでもだめなときは、
しばらく音楽や作詞から離れる。
仕事もだし、料理とか、ひたすら歩くとか。
没頭できる時間は、とても大切だなぁと思う。

忘れたころにふとやってくるのを待つように、
あわてないで生活する。

あわてない、って自分には本当に大切だ。
急いだり、考えすぎたり、
追い込みすぎたりすることが、
わたしの音楽にはいいことがないこと。
失敗や後悔を繰り返してわかってきたから、
だからあわてないことをきちんと意識する。
それでも時々忘れてしまうから、
そんな時はやはり、失敗する。後悔する。
だから、あわてないことに、とても気をつける。



つづきはまた今度(o^^o)

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