第17章 初めての胚移植
薬のおかげでホルモンが整い、着床に必要なふわふわベッドの準備が出来た。
ついに移植日を迎えた。
その日は朝から何だかソワソワしながら病院に行き、処置台に乗った。
膣の中をガシガシ消毒されたあと、シャーレに入った受精卵が画面に映し出された。
その小さな小さな影を見た瞬間、スっと心が落ち着き、その後の処置は気持ち穏やかに受けることが出来た。
移植自体は5分程で終わった。
シャーレの中の受精卵をカテーテル(管)に吸い、その管を膣から子宮内膜まで持っていく。ふかふかベッドに受精卵をそっと置いて処置は終了。
あとは、私のベッドを受精卵が気持ちいいともぐり込んでくれるのを待つのみとなった。
妊娠判定は10日後。
ながいながい10日の始まりだ。
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