第38章 この子にします!5回目の胚移植
2回目の採卵で凍結できた受精卵は2個。
5回目の胚移植に向け 身体(ホルモン)を整え、無事に受精卵が着床しやすい ふわふわベッドの準備ができた。
私が通っている病院では胚移植をすると、この子を移植しましたと言って移植した受精卵の画像付きの紙を貰える。
今までしたことが無かったが、何故か5回目の移植前日はその紙をまとめたファイルをめくりながら、移植を翌日に控え、私は前回までの移植を思い返していた。
受精卵が2個しかないこともあり、もしかしたら、この受精卵を使い果たしてしまったら…漠然と不妊治療の辞めどきを考え始めたのかも知れない。
そして迎えた移植日。
先生が受精卵の画像を2つ並べ
「どっちの子を移植する?」と聞いてくれた。
今まで聞かれたことが無かったので、内心ビックリしながら、自信満々に
"この子にします!”
と1つを指さした。
うまく説明できないが…
昨日みた 私が守ることの出来なかったあの子と同じ顔つきをしていると思った。
だから"この子なら大丈夫”と確信したんだ。
移植は5分程で終わった。
シャーレの中の受精卵をカテーテル(管)に吸い、その管を膣から子宮内膜まで持っていく。ふかふかベッドに受精卵をそっと置いて処置は終了。
あとは、私のベッドを受精卵が気持ちいいともぐり込んでくれるのを待つのみ。
妊娠判定は10日後。
私とこの子の10日が始まった。
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