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川下から川上まで 一気通貫することの大切さ

レイヤーをどこに置くか


前回、お仕事内容を変えていく 大切さを新規事業を通して、少しだけ触れました。

外部委託と新規事業について:信頼関係の構築と課題解決の重要性|池田恵里 ERI IKEDA (note.com)

まず、みずから自分の立ち位置を段階ごとに変えていくことが大切と思っております。

駆け出しの頃は、開発を主体にしており、知識ゼロの状態でしたので、顧客に近いところでの開発提案、つまり店舗内調理が多かったのです。業務内容として、厨房内としての開発を指します。

しかしある程度、知識が増えると、次なるステージに上がりたいと思うようになりました。

例えば、中食の仕組みをご存じない方から見ると、一つの商品が同じに見えると思います。しかし全く製造方法が異なるからです。
そこで今日は、段階別にステップアップで製造の違いを織り込めながら、お話したく思っています。

さて・・・
私の場合
第1ステージ
川下である顧客に近いところの外食と中食の両輪を開発を学ぶことで、それぞれのオペレーションの違いから、まずは提案の幅が広げようと思いました。

例えば外食にありがちなのは、レシピがない、つまり目分量が多く、有名なシェフを見様見真似で作り上げることがあります。それだとぶれやすいこともあって、味の均一化は図れません。そこで数値化している企業と契約していこうと決めました。
あくまで例えですが、大匙1でのレシピ作成ではなく、15gと言ったように数字で、かつ調理時間もきちんと細かく計っているところに従事しようと思ったのです。
といいますのも、これがきちんとできている企業の多くは、仕組みがきちんとできているからです。

第2ステージとして
第2ステージでは、川中にあたるプロセスで、外食と中食のオペレーションノウハウを相互に伝授し、それぞれの業態に適した提案を行いました。
→ここまでがこれまでお話した内容かと思います。

第3ステージとして
中食は多様化しています.
川上にあたる工場製造の知識を深めることにいたしました。工場ラインでの生産では、原材料がどのように製品に変わるかを理解することできるとふんだからです。工場製造は川上プロセスの要であり、製品が市場に出る前の重要なステージです。

しかし第2ステージで熟知されていたノウハウ(つまり店舗内調理)も、第3ステージでの工場ラインには、応用が出来ないことが多いことも事実で一からの学びでした。

第3ステージの工場ラインは、主にスーパーでいうバックルームや外食の厨房、そして路面店惣菜の店舗内調理ではなく、そこには製造レシピ(配合表)はgでの明記ではなく、全て%で明記されます。1回分の全体量の桁が違う為、g数では計測が不可能だからです。

そして全体量の%であるかを計測する際、塩分量は何%かを作り上げる際、美味しさは勿論のこと、店着までの物流を考慮した上で製造とレシピに落とし込めるかがポイントとなり、これは厨房、バックルームでの商品製造とは別ものと捉える方が良いのです。

勿論、工場製造ラインを知るには、大容量で製造しますので、機械を知る必要性も出てきます。

このように総菜一つをとっても、
・厨房内で作る場合
・スーパーやある程度の大きな惣菜企業が工場製造で作る場合
・工場製造に含まれますが、メーカー製造の場合
似て非なるものと言えます。

私の場合
まず厨房内の知識を知る→次に工場製造のラインの組み立てを知る→メーカーの製造を知るというように段階を踏みました。

より顧客に近いところでの製造から、工場の製造方法までわかれば、大きな差別化につながるからです。当然のことながら、工場製造で求められることは、知識、そこに携わっている人々もおのずとこれまでとは変化していきました。

川下の開発を手掛けていた際、よく亡き父が「今、やっている仕事だと、所詮、コンビニに淘汰され、将来、仕事はなくなる」と言われ、正直、悩んだものです。

確かに言っていることは正しいのですが、父は知らない業界で仕事をしていたこともあって、中食の仕組みは当然、知らないので、業界の違いを細分化されずに言っていることに気づきました。
私自身、もっと業界を俯瞰してみる必要性があると気付き、新しい領域がみつかったのです。
つまり時間を縦軸にし、分類すると、製造から商品が並べる時間が長ければ長いほど、より高度な製造方法、より高い知識が必要となってきます。


時間における区分け。

そしてこれらを踏まえ、今、どこの業務に携わっているのかを、あらゆる軸で考え、図にすることでより明確になり、この図だと縦軸を製造から販売するまでの時間として、この場合、上に行くに従い、第3ステージの川上の分野となり、これがレッドオーシャンに巻き込まれない領域になると言えます。

因みに、即食をより細分化すると、すぐに食べてもらえる外食は、持ち帰って食べてもらえる店舗内調理で手掛けた惣菜より、時間は短いので下に位置します。

工場製造のなかには、スーパーの工場製造は勿論のこと、メーカーの製造も含まれております。そしてメーカーの仕事をするためには、製造ラインを知ることも勿論、大切ですが、これ以外の企画・マーケティングも知っておくことが大切となります。

開発を深く掘り下げることは、スペシャリストとしては大切で、あらゆる現場を知ることは、社員の方々に提案するうえで必須であり、それがなくては机上の空論となり、信頼されません。しかしその上で、より幅広い視野で全体を俯瞰し、効果的な意思決定をサポートするためのツールも必要です。それがゼネラリストになりうる大きなポイントになると思っております。
最終、スペシャリストとゼネラリストの両面を兼ね備えたならば、より強固の立ち位置が出来るのではないのでしょうか。






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