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Essay|やりたいことを、ただやるんです

2020年に入ってからのコロナ禍の環境でわたしは、つくづく引きこもりをする人にひれ伏している。それは、他人になびくことのない強く頑な意思があってこそだと今更になって気づいたからだ。一つのところに留まり続けることのなんと難しいこと。引きこもりは、そんな簡単じゃない。

コロナが発生する前までのわたしは「休日何してるの?」と訊かれたら「お家に引きこもるのも好きだよ」なんてぬるい返事をすることもあったけれど、なんてことはない、あれはいつだって出られる前提での引きこもりであって思い返せばやすやすと出掛けていた。何度となくやってくる自粛期間を経て今、軽々しくそんなこと言うものなんかじゃなかったといたく反省している。わたしには何ヶ月も家から出ない生活をやり抜けるほどの根性を持ち合わせていない。

じっとしているのは苦手だし、何度も言うが我慢がとても苦手だ。どうしたって遊びに行きたい。外に出たくてたまらないのだ。エネルギーは溜まる一方だし、発散するやり場のない近頃のわたしに、飛び込んでくるのはこんな言葉ばかりだ。

「やりたいことは、絶対にやらないと気が済まない」

昨日テレビでそう渡辺直美ちゃんが言っていて、この人は今宣言した夢を叶える人だと思った。その次の日、Instagramで4月からアメリカを拠点に生活することをファンのみんなに教えてくれた。「やりたいことは絶対にやる」キラキラと夢を語る渡辺直美ちゃんが妙に頭に残っている。

そんな直美ちゃんの言葉とシンクロするみたいに山田孝之さんのドキュメンタリー『No Pain, No Gain』で彼も同じようなことを言っていた。とても強い明確な意思をもって。「失敗するとか下手だとかそんなことはあんまり関係ない」と、そのドキュメンタリーの中で彼は何度も言っていてとても輝いてみえた。

いまのわたしにはどうやら、「やりたいことをやろう」と言うこのメッセージばかり拾ってしまうようになっているらしい。

このドキュメンタリーは、テレビマンユニオンの牧有太さんが5年の歳月をかけて30才から35才の山田孝之さんを密着した映画らしいのだけど、わたしはNetflixで270分を気がついたら一気見していた。とてもいいドキュメンタリーだった。自分のやりたいにまっすぐで行動力のある人の、なんて魅力的なことか。

ということで(どういうことだ)、エッセイを始めることにした。やりたいことをやる、ただそれだけの話。

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