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”麦藁手仕事の魅力” ~なぜクリスマス(冬至)に星を作るのか~

先月、麦わら手仕事教室のメールマガジンでお伝えした内容ですが、登録していない皆さんにもこの時期にお伝えしたいなと思い、こちらに転載します

長い冬の夜、ストロースターを作られている方も多いのではないでしょうか(^^)
ぜひ、色々な光、星、灯に想いを馳せてみてください。


2023年11月のメルマガより
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ドイツの手仕事”ストロースター”。”麦藁の星”という意味ですが、なぜ「星」を作るのでしょうか?

©forest chimney

それには、深い抽象的な意味が込められていると思います。(今回はキリスト教的な解釈は割愛します)

冬至とは、太陽の力が最小になる日であり、かつ再び復活する日でもあります。その日は、古代の人々にとっては非常に重要な意味をもっていました。

だから、ヨーロッパでは土着の冬至祭があり、それがのちにキリスト教のクリスマスに変容していったのですね。

©forest chimney

 

現代の私たちは、太陽の力をそれほど意識することはないかもしれませんが、実は多大な影響を受けています。気温や農作物はもちろん、季節の雰囲気を作り出すもととなっているのが太陽の力であり、地球の公転の影響です。


さらに、私たちの心も影響を受けていると言えるでしょう。太陽の力が次第に増してくる春、そしてさんさんと輝く夏は、外に出て活動したくなる季節。私たちの心は外交的になり、外へと向かいます。

逆に、秋になり次第に日が短くなり冷たい空気に包まれてくると、内へ籠り、手仕事をしたくなったり読書をしたくなったりします。心は内面へと向かい、人生について、過去や未来について考えることも多くなるのではないでしょうか。

 

そんな冬の極みである冬至は、一年で最も暗い日とも言えます。北欧では太陽が数時間しか出ない日。物理的にも抽象的にも、最も陰が極まる日です。 


こうして見てくるとその日にこそ、夜空に輝く「星」を作る意味、飾る意味があるということが分かります。星は私たちにとって「希望の光」であり、暗い世界の「道しるべ」でもあるのです。物理的な意味だけでなくむしろ心理的な意味において。特に「光」が必要な季節に、私たちはそれを自らの手を使って作っているのです。

©forest chimney

そんなことを想いながら作っていただけると、より一層、ストロースターがいとおしくなるのではないでしょうか。

 


また、毎年ご紹介しているドイツ民話の「ストロースターの物語」もご参照くださいね。(下のボタンから読むことができます)今日ご紹介した星の意味と重なりながら、少し違った角度からもストロースターの素晴らしさを味わうことができます。

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