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あれよあれよと、脱東京 〜後編〜

前回の投稿では、突然思い立った移住計画から家を見つけるまでを書いた。

1度見ただけの築35年の物件に、その場で購入の意思表示である買付証明書を提出したのだった。

振り返ってみれば、人生勢い。
立ち止まって悩み続けるより、勢いに身を任せるのが性に合っているように思う。もちろん失敗もあるかもしれないが今のところ、大体うまくいっている・・・気がする。

さて、買付を出してから東京に帰る車の中、寺島進似の強面だが中身はすんごい親切な不動産屋さんからの電話。

「やりましたよ!売主さんからオッケー出ました。しかも値下げにも応じてくれるって〜!」

寺島さん(仮)もなんだか興奮気味。
1600万円で売りに出ていた物件だが、一か八か1500万円で買付を出してみたのだった。

後から聞けば、私たちの前に3組ほど購入希望者がいたという。
それが、仲介する不動産屋同士のトラブルや、ローンが通らなかったりで結局ボツになっていたらしい。
売主はよっぽど早く売り捌きたかったのか・・・笑

移住へのワクワクと現実

何はともあれ、決まってしまったから覚悟を決めるしかない。
ワクワクと同時に現実に引き戻される。

家を申し込んだときには、上の子が小学校に入学するまでの1年強の間に引っ越せばいいと呑気に考えていた。

しかし市役所に話を聞いてみると、下の子供が該当する2歳児クラスは年度替わりの4月でないと簡単には入れないという。

田舎にまで着いてくる #保育園問題  !!
(ちなみに東京で保活をのべ5回経験、もう絶対イヤ)

なんと市役所に電話してから3日後が、来年度4月入園の申し込み締め切りだった。無理を承知で勤務先に勤務証明やらを作成してもらい、バッタバタ申し込み。

しかも、まだ住民票のない自治体への保育園申込は、現在の居住地の自治体経由で書類をやり取りするとのが国のルールらしい。なんとも無駄なルール。

そんなルートだと当然、締め切りにも間に合わなかったはずだが、さすが懐の広〜いいすみ市、多少間に合わなくても受け入れたから驚いた。

そうこうして、なんとか無事保育園に申し込みを済ませたのだった。

次はリフォームどうしよう!

保育園は一旦なんとかなりそう。ということは春までに引っ越しという期限ができ、ゆっくりしている暇はない。

築35年(36年かも)の6LDK。
そのまま住めなくもないが、水回りは年季が入っているし、2階の洋室もちょっと不気味。

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師走の忙しい時期に無理を言って2社の工務店さんに家を見に来ていただき、検討の上、古民家を専門に扱う工務店さんにお願いすることにした。

・おしゃれなキッチンにしたい
・ダイニングの天井をぶち抜いて梁を出したい
・なんなら階段の壁も取っ払って吹き抜けを作りたい
ヒノキ風呂にしたい
・でも寒そうだし薪ストーブを入れたい
・そんで窓は二重か三重にしたい
・太陽光パネルも置いてエコな家にしたい・・・

夢は尽きないが、予算ってものがある。工務店さんの現実的なアドバイスを聞き、結果的に実現できたのは上記のうちの最初の2つだけだった。

しかしそれ以外にも風呂トイレなど水回りの交換、一部の和室をフローリングに変更したり、畳の入れ替えなどにも当然費用がかかり、あとはヴィンテージ感を味わいつつ、自分たちで住みながらDIYすることにした。

3ヶ月の施工期間、ベテラン大工さんがほぼ一人で作ってくれたのが、天井をぶち抜いたら出てきた梁を活かしたダイニング。家の中で一番お気に入りの空間となった。

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1階で大工さんが仕事をする間にも、我々もまずは2階のトイレの壁をDIYしてみた。両サイドは珪藻土を塗り、奥にはド派手な南米風クロスを貼った。

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家の中もだが、外も大変。

なんたって敷地2300平米。家は200平米くらいだから、ほとんどが庭だということだ。

代々、農家の方が暮らしていたということで、母屋や納屋のあった場所を更地にして売りに出したそうだ。

更地なのはいいが、もうすぐ春。春になったら雑草が生える。

芝生張ろう!

ってことでまたも勢いで決めちゃう。まだ家も完成していないのに。

庭の4分の1程度でも、芝張りをプロに頼むとざっと100万。芝張り以前に、種類がバラバラの枯れかけた木が庭にたくさん植っていたのでそれを撤去してもらう費用も必要だった。

ってことで駆り出された友人夫婦3組、ご協力誠にありがとうございました。

実に軽トラ6台分(最寄りのカインズから2台✖️3往復)の芝生を丸2日かけて張る作業。地面に這いつくばっての作業は翌日全身筋肉痛。
友人にはお礼にこの家の永住権を付与させていただいた。

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勢いで行動する夫婦が無理を言った工務店さん、大工さん、友人らに助けられ、そんなこんなでプロにお願いする部分の工事も無事完成。

2021年4月、なんとか脱東京することができたのだった。

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