海外小説×日本小説「読み合わせ」という視点

昨日配信された「文学ラジオ空飛び猫たち」 がとても楽しかったので紹介したい。この海外小説とこの日本小説、合わせて読んだらおもしろいかもよというリコメンドは初めてで新鮮。


わたしが大学生のころ、書店員さんの棚づくりがクローズアップされることが急に増えた。スマホの普及やKindleの登場などで2010年が「電子書籍元年」と呼ばれたり、紙の本は廃れると言われたりした時期である。
事実町の本屋さんはつぎつぎに廃業していったので危機感もそれなりに強かったはずだ。

書店員さんたちは、本を売るために、書店からあたらしい価値を生み出すために、レーベル順・作家名順にとらわれない「棚づくり」に取り組み始めた。

一冊の本を目当てに書店にやってきたとして、その両側に関連する本があったら手に取りたくなるのでは?
もしくはその本のなかに登場するそのまた別の本があったら?
というふうに、本同士の関連性を重視した棚が登場したのはこの時期からだ。今では当たり前かもしれないけど、当時は画期的だった。

本棚のキュレーションをする人が登場したり、あたらしい肩書が生まれたりもした。

昨日の「空飛び猫たち」は、それともまたちがった観点で二冊を薦めるものであり、久しぶりに「あたらしい! 楽しい!」という感覚を味わえる配信だった。

特にカズオ・イシグロ「わたしを離さないで」×今村夏子「星の子」の読み合わせは、ぜんぜんピンとこなかったんだけどぜひ試してみたいと思う。

自分ならどんな二冊をかけ合わせるかなあと考えてみたけれど、ぜんぜん浮かばなかったです。ダイチさんとミエさんって、センスがあってうらやましいな。

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