#7 オーストリア在留申請 アポスティーユ取得編
Servus!
在留申請は、本当に本当に本当に面倒です。
しかしこれを一度乗り越えると、『ここまでしたんだから、もう気の済むまでオーストリアに住んでやろう』というような心持ちになるので頑張りましょう。笑
まず、必要書類のリストはこれ!
<日本でしか用意できないもの>
・無犯罪証明書(アポスティーユ認証)
・戸籍謄本または戸籍抄本(アポスティーユ認証&大使館認証翻訳)
・経済的証明書(銀行預金残高、雇用証明、奨学金受給証明書etc.)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<オーストリア渡航後にしか用意できないもの>
・Meldezettel メルデツェッテル(住民票)
・オーストリア国民健康保険(WGKK)加入証明
・住居証明書(住居の契約状況がわかるもの)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<どこでも用意できるもの>
・パスポートコピー(白紙以外全ページ)
・証明写真(パスポート用サイズ)
さて、今回で注目するべきはリストの一番上<日本でしか用意できないもの>の部分。アポスティーユといういかにもおフランスの気取った感じの語句と認証翻訳という見慣れない単語が目に入ってきますね。
これが結構というかマジでガチで大事なので今回まるまる使って説明します!
アポスティーユって?
外務省公式HP[公印確認・アポスティーユとは]より;
アポスティーユとは、
「外国公文書の認証を不要とする条約(略称:認証不要条約)」(1961年10月5日のハーグ条約)に基づく付箋(=アポスティーユ)による外務省の証明のことです。提出先国はハーグ条約締約国のみです。アポスティーユを取得すると日本にある大使館・(総)領事館の領事認証があるものと同等のものとして、提出先国で使用することができます。
ということで、ざっくり言うと、外務省が押してくれるハーグ条約締結国にのみとんでもない効力を発揮するスタンプのことです。
今回は、無犯罪証明書と戸籍謄本(抄本)の公文書のアポスティーユ取得方法について説明していきます!
結論から言うと、個人(地方在住者)的には手続きが非常に面倒でとても厳しいので代行会社さんを利用することをお勧めします!その代行の件についても追って説明しますね。
アポスティーユ取得方法(公文書の場合)
公文書のアポスティーユ取得プロセスは以下の通りです。
①外務省にて原本のアポスティーユ取得(手数料無料)
②大使館指定の翻訳者による原本のドイツ語翻訳(翻訳会社による)
③大使館にて原本のドイツ語翻訳の認証(1通4840円?)
こうして晴れてアポスティーユ付きの戸籍謄本と無犯罪証明をオーストリアの役所にて提出することができます。
公文書というのは、公務員によって発行される書類のことを指します。
(これ以外の機関によって発行されたものは私文書と呼ばれ、取得手順も異なります。オーストリアの在留申請において私文書のアポスティーユ取得は必要無いため省略します。それ以外の理由で必要な方は、外務省公式HP[申請手続きガイド2 申請の流れ]をご覧ください。)
戸籍謄本と無犯罪証明の発行申請はは本籍地以外からでもできます。
(無犯罪証明書の申請時は各都道府県警察本部にて可能です。詳しくはお住まいの都道府県警のホームページをご覧になってください)
参考:戸籍謄本の取得方法
①外務省にて原本のアポスティーユ取得
アポスティーユ認証窓口は東京都の外務省、または大阪の外務省分室の2つです。
つまり、アポスティーユ認証が必要な書類を
・外務省窓口に直接持ち込む(申請日の翌日受け取り可能)
・外務省窓口に郵送する(約10日以上2週間以内)
という必要があります。ちなみに、窓口持ち込みの場合でも郵送での受け取り(申請日より3、4日程度)も可能だそうです。
申請時に必要な書類や手順についての詳しい説明は参考リンク先にありますので、ご覧になってくださいね。
参考:外務省公式HP(申請手続きガイド3 申請方法・必要書類)
②大使館指定の翻訳者による原本のドイツ語翻訳
オーストリア大使館公式HPにて、日本国内での大使館指定翻訳者が載っています。
つまり、
・知り合いのドイツ語日本語バイリンガル
・大使館指定翻訳者ではないがドイツ語通訳・翻訳者
上のような人によって翻訳された書類では意味がありません。必ず、指定翻訳者に翻訳を依頼しましょう!
③大使館にて原本のドイツ語翻訳の認証
翻訳後の書類を受け取ったら、最後にオーストリア大使館窓口に行って、翻訳文の認証を受けます。これも、大使館公式HPには、どのように認証を受ければ良いのかという説明が無いのですが、窓口に行けば良いはずです。
そもそも、認証翻訳の意味は、『アポスティーユ認証後書類(今回だと、戸籍謄本or抄本と無犯罪証明)の大使館指定の翻訳者による翻訳文が正しいことを認証する』ということのようです。
手数料に関しては、私が代行を依頼したトランスユーロ株式会社さんにお支払いした金額の明細より、書類1通あたりの認証料が4840円では無いかと...。(※公式HPには一切記載されていないので確証がありません。詳しくは大使館にお問い合わせしてください。)
東京住み以外圧倒的不利なので代行会社に依頼
ここまでの流れでもう既に十二分にお分かりだと思いますが、
外 務 省!
オ ー ス ト リ ア 大 使 館!
大 使 館 指 定 翻 訳 者!
地方在住者はもちろん、東京圏に住んでいる人でも自力でこの複雑なプロセスをやってのけるのはほぼ不可能です。平日は皆さん基本的に学校・仕事があります。お役所は平日閉まるのが早いし、週末は開いていません。そこで、代行会社さんに委任するのが一番手っ取り早く、人によってはお金もかからないでしょう!
今回、私は大使館指定翻訳会社で、①から③のステップを全てやってくれるトランスユーロ株式会社さんにお願いをしました。
1. 戸籍謄本と犯罪証明書2通のアポスティーユ取得
2. 戸籍謄本の翻訳
の費用を全部合わせると、28400円(税込み)。
合計 28400円
内訳:
翻訳料1件 5,000円
大使館認証のための手数料 5,000円
アポスティーユ手配手数料2件 7,000円
大使館に支払う認証料 9,680円
返送料 360円
自分で東京まで出向く交通費や宿泊費を考えると、コミコミで代行をお願いした方がお得だったと思います。
東京に住んでいて自力で手続きできる時間の余裕がある人ならば、
大使館認証のための手数料 5000円
アポスティーユ手配手数量 7000円
返送料 360円
合計12360円セーブできる算段ですね。
今回私はオーストリアに特化している会社に依頼しましたが、他にもアポスティーユ代行業者はあるので、自分の渡航先に合わせてそれぞれ見積もりを出してもらうのも良いと思います!
最後に:戸籍《謄本》の翻訳をオススメする理由
在留申請の際には、自分の出生証明を提出する必要があり、日本国籍者の場合は戸籍謄本または戸籍抄本がそれに相当します。どちらを提出しても構いませんが、ドイツ語翻訳する際に翻訳料は文字数に比例するので情報量が多い戸籍謄本の方が割高になります。しかし、個人的には謄本を提出することをお勧めします。理由は、一切情報が省略されていないからです。何か、この時点で疑いをもたれると今後の展開が厳しくなります。特に学生の皆さんでご両親から経済的に支えてもらっている場合、後々『経済的証明書』のカテゴリーで用意する書類のうち、ご両親に関する証明書(銀行預金残高証明、雇用証明等)も含まれます。だから、ご両親に関する情報も省略無しで記載されている戸籍謄本の方が絶対的なのです。
まとめ
長かった!アポスティーユ、認証翻訳という馴染みの無い言葉。それに加えてそれに関する情報があまりにも不足していたためにパニックの日々を送っていた私です。少しでもこのnoteが皆さんのアポスティーユGETをお助けできれば幸いです!
では!