見出し画像

志摩スペイン村ぶらぶらひとり歩き 三重旅その1

推しが志摩スペイン村とコラボした。
私は壱百満天原サロメ嬢のファンである。彼女はにじさんじに所属するVtuberだ。お嬢様を目指す一般女性という設定である。Twitterでも定期的に話題に上るので、名前だけは知っている人も多いのではないだろうか。
私は彼女のモラルの高さ、多様な価値観を許容しようとする優しさに惚れ込み、よく配信を聞いていた。グッズも買った。バーチャルの皮を被っているとはいえ、生きている人間を推したのは初めてである。
志摩スペイン村に行きたい。
しかしちょっと家族について来てもらうのはハードルが高い。オタクに理解がある家族ではあるが、Vtuberのことは知らない。Vtuberについて浮かれている自分を見せたくはない。
同担の友人がふたりいるが、両方オフ会には積極的ではないので誘いづらい。
ひとりだ……遊園地一人で行って楽しいのか?

行ってみたら意外とひとりでも行けた。
今回は、スペイン村ひとりでも歩けるよという話をしたい

志摩スペイン村についてざっくり説明する。
志摩スペインパルケエスパーニャとは、三重県に存在するスペインをモチーフとしたテーマパークである。
大阪の人間にとっては「修学旅行で行くところ」の代名詞である。
しかし近鉄を利用しない人間にとっては非常にアクセスが悪いため、知名度は低かった。
にじさんじのライバー、周央サンゴにその存在について言及されてから人々の間で話題になり、前回の周央サンゴとのコラボに至った。
今回のコラボは、周央サンゴと一緒に関西出身である壱百満天原サロメを交えて行われたものである。

志摩スペイン村に行くには近鉄特急で鵜方(うかた)駅まで向かうのが早い。
近鉄はまわりゃんせというチケットを販売している。三重県の指定区域の乗り放題チケットと、各施設の入場チケットがセットになっているものだ。
この旅で何度もまわりゃんせに助けられることになるのだが、話がそれるのでチケットの話はあとにしたい。

近鉄特急でガタゴト鵜方まで向かう。たどり着くとサロメ嬢、サンゴちゃんの等身大パネルがあった。
駅に着くやいなや、駅のスタッフがコラボポストカードを配布している。
駅の構内に長机を置き、「サロメさん、サンゴさんのポストカードをお配りしています!」と元気に配布していた。
乗客もみんな「ありがとうございます」「かわいいですね」と言って受けとるのが癒される。推しを愛するものたち、すこやかであれ。
バスの場所もわかりやすく、バス停に降り立つやいなや、職員の人が誘導してくれる。
ホスピタリティを感じる。

壱百満天原サロメが近鉄の制服を着ているパネル
周防サンゴが近鉄の制服を着ているパネル

スカートではなくスラックスなのが印象的だ。調べてみると近鉄の駅員は女性でもスラックスを着用しているらしい。



バスに乗って志摩スペイン村にたどり着くとドン・キホーテがお迎えしてくれる。
たどり着いたのは10時前後、この時点では人は少ない。
まわりゃんせを提示して中に入った。出入口付近はアーケードになっていて、お土産屋やチュロスを売る店、キャラクターにまつわる食べ物を提供する店など、さまざまな店がある。
すでにサロメ嬢の話がそこかしこでされている。推しの話をされているの、不思議な気分だ。
よく見ると、テーマパークではあまり見かけないようなものが売っている。輸入雑貨の店や、ハンドメイドのコーナー、海外の食品など。不思議な感覚だ。
結構好き勝手なもの売っているな……と思ったが、皆楽しそうに店を見ているのでこういうのもありなのかもしれない。


とりあえず目に入った氷の城というアトラクションに入ってみる。
氷でできている部屋である。
さむ!!!
中には氷のフィギュアもある。
真夏に入って盛り上がるタイプのアトラクションだなあ。
氷にひまわりなのがちょっと不気味なような。



カンブロン劇場に来た。
周央サンゴと見る空飛ぶドンキホーテを見た。
志摩スペイン村のキャラクターのアニメーションだ。サンゴちゃんが副音声を務めている。
志摩スペイン村のキャラクターについて詳しくないので、解説してくれるのはありがたかった。
思ったよりドン・キホーテの妄想癖について踏襲されていて笑った。その辺はスルーされているのかと思っていた。
巨大ロボットが出てくると「どういう世界観?」となるけどサンゴちゃんも同じこと思っていて安心した。
面白いけど、副音声なしを先に見た方がバイアスがなくていいかも。
CMでよく流れている音楽が勝利確定BGM扱いされていて笑う。

辺りを散策していたら、屋外でのショーがやっていたので途中から見た。
途中から見たのでストーリーがわからないが、どうもスチームパンクな世界観らしい。衣装がかわいい。
占い棒って何か元ネタあるのだろうか……。

お昼。何かスペインらしいものにするかと思ってパエリアにした。
フードコート的なところで売っているもの。頼んだら店員さんがこの鍋ごと棚から出してきたので作りたてではないのだが、おいしかった。
海老はもったいなくて殻ごと食べていた。剥くのも大変だからな……。
他にはオムライスやカレーなどよくあるフードコートのメニューだった。オムライスはイースター仕様だった。


ハビエル城博物館にも行った。人文学のオタクとしての発言をしていい?思ったよりは真面目な博物館だけど、かつてのスペインがやった残虐行為がすべてすっ飛ばされてるので正確な内容とは言い難い。グロい話はしづらかったのかもしれないけど、それにしてはゴヤとかピカソのゲルニカなんかは紹介してるもんな……。普段博物館であまり見かけないジャンルの展示だったのはよかったけど。あと古城を再現した外観、内装は素晴らしい。歩いていて楽しい。ベンチひとつとってもいいなあと思う。あと実はドン・キホーテのあらすじを知らなかったのでここで知れてよかった。せっかくの機会だし図書館で借りて読むか……。

建築フェチには刺さる。経年劣化も美しい。


1階になぜかバーのようなスペースがあり、そこでスペイン関連の本を読むことができた。
棚にサロメ嬢の名前もある。


居座ることを許されるのがテーマパークらしくなくて何だか不思議である。

博物館を出たあたりから雨が振りだす。
ワークマンのレインジャケットで雨を凌ぎながら歩く。レインジャケットは便利!
ハビエル博物館を過ぎたあたりから勾配が急になる。エスカレーターで昇り降りできるようになっていた。

でもそのエスカレーターの名前が太陽の洞窟。エスカレーターに入ると周りがキラキラしていた……これが太陽……?
下ってコロンブス広場につく。
自由に出入りできる帆船の模造があった。

なかなかこういう帆船を見る機会がない。面白かった。

折り返してまた坂を上り始める。このあたりはサンタクルス通りという。
この辺りはフォトスポットが充実している。

造花やオブジェで飾り立てられた家が多い。
ぬい撮りする人は楽しいと思う。背景の資料を探してる人も。


私ももっと写真撮りたかったんだけど、雨がきつくなってきたので写真撮りづらくて残念。花は造花の部分と本物の花の部分かある。
花はちゃんと手入れされていてかわいい~私は花が好き。

アジサイの一種かな?


教会を模したような、推しCPの概念みたいなフォトスポットもある。
これちゃんとお祈りするベンチもあるんだよ。ロマンチック~。ベンチは花で飾られてるし。
ぬいぐるみを持ってきていた人が大はしゃぎしているところは面白かった。

この坂を上る過程でキャラクター館を見た。志摩スペイン村のキャラクターの設定をまとめて見られるコーナーである。
関係図も載っていた。わかりやすい。
狼獣人のキャラ、アレハンドロは思ったほど悪役ではないらしい。アンパンマンにおける「ばいきんまんみたいなもの?

園内を一周して入口付近まで戻ってきた。
おやつの場所として狙っていたチュロス屋でサロメ嬢のサンデーを食べた。ひえひえ。プリントクッキーかわいい。
推しがスイーツになってるだけでかわいいね。

ちょっと人写り込んだな…ぼやけてるから許してほしい。
チュロスも食べたかったけど2個甘いものを食べるのはきつかった。日本一うまいチュロスらしいのに。
チュロスのぬいぐるみも買ってつけてる人多かった。チュロスのぬいぐるみって何?となるけど。かわいいけど言われないとチュロスってわからないと思う。
公式のツイート貼っておこう。


雨が強くなってきたので早めに移動することにする。
おみやげ物店をめぐってほしいものを買い、パルケ・エスパーニャを出た。

ホテルのチェックインまで時間があったのでひまわりの湯に。パルケ・エスパーニャからシャトルバスで行ける。


志摩スペイン村ホテルのとなりにある温泉施設だ。温泉と休憩所があるだけのシンプルな施設である
温泉は普通のやつ、ジャグジー、露天風呂の三種類。
久しぶりに大きいお風呂に入った。大浴場好きだけど人前で裸になるハードルが高くてなんとなく行ってなかった。
従業員の人が親切で癒される。
セールストークだったとしても嬉しい!

はたしてひとりでテーマパークに行って楽しいのか……と思っていたが、意外と楽しかった。公園を散歩したような気分だ。
コラボ期間はあと少ししかないが、もし行くのに迷っている人がいたら行ってほしい。

鳥羽水族館編に続く!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?