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自分の絵が嫌いな男の話

僕は絵を描いている。有難いことに、最近はフォロワー様が増え、絵に対してお褒めの言葉を頂くことが増えた。
だが、僕は自分の絵柄が嫌いだ。直そうとしても、その先でまた嫌いになってしまう。他の絵師さんの絵柄が羨ましいと思ってしまう。単純な線と塗りで可愛いキャラを描ける絵師さん、超美麗な線と音が聞こえるような繊細な色を魅せる絵師さん、フェチたっぷりで見た人の魂を響かせる絵師さん…Twitterのタイムラインに広がる絵師さんたち。彼らを見ていると頭がおかしくなりそうになる。なんで僕の絵はこうじゃないんだろう?と、悲しくなるのだ。
今の絵柄を好いてくれている方がいる。それは有難いことなのだが、「それはあくまで社交辞令だ」という他でもない自分自身の言葉が頭に響く。
「私の描くこいしちゃん可愛い〜!」と言っているフォロワー様がいる。実際彼の描くこいしちゃんは凄まじく可愛い。まるで生きているようだ。…僕には絵に命を吹き込める力は無いし、そこまで自分の絵柄を好きになれない。この嫌悪はどこまで続くのかと、憂鬱な絵描き生活を送っている。


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