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【ようこそ、清水へ!】ロティーナ監督のサッカーってどんな感じ?Part.1

こんにちは、El Gran Equipoです。シーズン終盤に連続投稿は途切れ、力尽きておりましたが、今シーズンは新たな監督を迎え、チームも始動!

ということで、心機一転、今年もみなさんと一緒にエスパルスを応援していければと思います。どうぞよろしくおねがいします。

オフシーズンには、ロティーナ監督をはじめ、心強い新加入選手が続々と加入し、新たなチームがどうなっていくのか、ワクワクが止まりません。

そこで、今回は、新生ロティーナ・エスパルスがどのような戦いを行っていくのか、サッカーにおける4局面に基づいて予想していきたいと思います。

それでは行ってみましょう!

1.サッカーにおける4つの局面について少し

これからの話を進めるにあたり、4局面について簡単に触れておきたいと思います。

サッカーでは、①ボールを保持している状態、②ボールを失った瞬間の攻撃⇒守備のトランジション、③ボール保持していない(非保持)状態、④ボールを奪い返した瞬間の守備⇒攻撃のトランジションの4つの局面がぐるぐると入れ替わりながら進行していきます。

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ボール保持に対する考え方ひとつ取っても、ボールを出来るだけ長い間握りたい、ボールを持つのではなく前線に放り込んでこぼれ球を拾う、後ろで持って相手を引き付けたい、早く前線に運んでガンガン仕掛ける、などなど、チームによってさまざまな考え方があります。

もちろん相手によって戦い方は変わるのですが、この4つの局面における考え方をみることで、ロティーナ監督のサッカーが少し紐解けるかもしれません。

2.ロティーナ・サッカーのベースにある考え方

セレッソの試合を数試合見たり、ロティーナさんのインタビュー記事を読んだりした中での考察なので、あくまで推測ですが、ロティーナ・サッカーの根底には、「出来るだけ長い時間、自分たちで試合をコントロールし、最後には自分たちが勝利する」という考えがあるのだと思います。

この試合をコントロールするというのがポイントで、これは「ボールを長くもつ」ということだけを意味するのではありません。
もちろんボールを長く保持出来るに越したことはありませんが、ボールを失った後のことを考えず、前がかりに攻撃を仕掛ければ、それは失点のリスクとも捉えられます。
また、ボールを失った後でも、自分たちが失点をしない形を保ち、守備が出来れば、相手に攻められていようとも試合をコントロール出来ていると考えます。
そして、ガチャガチャっとして状況が不安定になりやすいトランジションの局面は短くすることで、コントロールしやすいボール保持・非保持の局面に出来るだけ早く移行する。

ロティーナさんのサッカーにおける4局面は、この考え方をベースにデザインされていると言えます。

3.ボール保持:大事に持って、崩れたら刺す

前置きが長くなりましたが、本題です。まずボール保持の局面。
ボールを持っている局面では、自分たちの重心を前がかりにし過ぎてボールを失い、カウンターを受けることのないよう、バランスを保ちながらボールを前進させ、ゴールを目指していきます。

①ビルドアップのフェーズ

特徴的なのは、チームでのボールの持ち方。決してゴールへボールを運ぶことを急がず、自分たちが優位な形が出来るまで、GKまでボールを戻すこともいとわず、何度もGKからのビルドアップをやり直します。
(ガンガン前に運んでゴールまで行こうとしていたモフさんとは少し違うアプローチかもしれません)

保持時ビルドアップ

図はGKを中心としたビルドアップ時の配置ですが、それぞれの選手が無数にひし形を形成し、常に複数のパスコースを作っていることが分かります。

GKは両脇のCBや下りてきたボランチとパス交換をしながら、相手を自陣におびきだしていきます。

例えば、相手FWがGKに左サイドハーフがCBへ出てくればその背後に位置する右サイドバックまでボールを飛ばし、サイドで数的優位を作ります。

下りてきたボランチに相手ボランチが食いつけば、その背後にいるFWへボールを飛ばし、落としたボールを中盤で広い展開していきます。

上図のように、バランスのよい位置取りで、相手を食いつかせ、空けた背後を使うことで数的優位を作り、前進を図っていく狙いがみられます。

昨シーズンのエスパルスでも、後方からのビルドアップに取り組んでいましたが、昨シーズンのセレッソが見せたビルドアップは更に巧みでした。。
何度も何度も作り直して、相手をいなし、コントロールするような繋ぎが、エスパルスでも見られるようになるのかと、とても楽しみです。

②ボックスへの侵入フェーズ

上記のような形で、相手のプレッシャーをいなしながら、ボールを前進させると相手ボックスへの侵入を目指す際には、サイドを上手く使っていく意図が見られます。

保持時侵入フェーズ

相手を食いつかせた背後へパスを通すと、サイドを起点に生まれた数的同数や数的優位を生かし、サイドアタッカーがドリブルを仕掛けたり、斜めにボールを入れていき、相手守備の攻略を図ります。

昨シーズンのセレッソにはドリブルで仕掛けられるサイドアタッカーがいたため、縦に抜いて相手DFとGKの間に流し込むクロスを上げたり、切り替えしてアーリークロスという形も多かったと思います。

アーリークロスの上げる先として多かったのは、ファーサイド。
これは、相手DFが身体を後ろ向きにして対応しなければならないため、得点の確率が高まるだけではなく、ヘディングでの遠くにはじき出せないことにより、二次攻撃やカウンター防止の意図もありそうです。
(エスパルスもこの形で清武にやられましたね。。)

このほかにも、左サイドハーフが内側でボールを受け、反転してFWや左SBを使いながら崩す形など、攻撃の形はワンパターンではありませんが、特徴的なところをピックアップしました。

攻撃の裏には守備があるということを考えさせる、ロティーナさんならではの攻撃の仕方ではないかなと思います。

4.今回のまとめと今シーズンのエスパルス

今回は、ロティーナさんの「出来るだけ長く、自分たちで試合をコントロールする」という哲学に基づいたボール保持の局面を、自分なりの解釈でご紹介させていただきました。
昨シーズンのロティーナ・セレッソの試合をすべて見た訳でもなく、あくまで個人の見解なので、いや違う!もっとこうだよ。なんてご意見あれば教えていただけると有難いです。

ご紹介したようにロティーナさんのボール保持はすごくバランスが良く、見ていてすごく面白いです。
昨シーズン、モフ監督にビルドアップを叩き込まれたエスパルスの選手たちが、更なる飛躍を見せてくれることに期待したいです。
ただ、このボール保持の最も重要なポイントはGK。。今シーズン加入した、権田選手を始めとしたGK陣のボールさばきにも注目です。

と、長々とボール保持をご紹介しましたが、ロティーナさんの試合を見ていると、ボールを失っても全然動じない。といった感じがします。
きっとそれは守備もバランスよく整えられているから。。ということで、次回は非保持とトランジションについて書いてみたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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