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"Tactical Scrapbook" 戦術の切り抜きはじめます。

こんにちは、El Gran Equipoです。
ロティーナさんのサッカーについて紹介をする記事を書いた後、エスパルスのキャンプの様子を眺める日々。。

何か出来ないかと思っていたところで、マッチレビューとは違う形で戦術のおもしろさを紹介する記事を書いてみようかなと思い立ちました。

どこまで続けられるか、自分との闘いですが、題して”Tactical Scrapbook"

横文字でかっこつけていますが、要するに私が観た試合でこれは!と思う戦術的な一場面を切り抜き、紹介するようなことを考えています。

といっても、最近ちょくちょくと欧州サッカーを見始めた身。みなさんからもこのチームのこんなところがおもしろいよ!などなど、いろいろなコメントをいただきながら楽しくサッカーの奥深さを学んでいくことが出来ればと勝手に妄想しています。
(ぜひお気軽にコメントお願いします!)

もちろんエスパルスの戦いも追いかけていきますが、サッカーの世界は広く、深いもの。そんな世界を切り取りながら、エスパルスのサッカーをより深く見れるようになれればなあ、なんて思っています。

それでは、さっそく第一弾行ってみましょう!

Scrap. 1:チェルシーの配置で上回る攻撃

試合情報:2月4日 プレミアリーグ第22節
スパーズ vs  チェルシー

スパーズ vs チェルシー

今回は、スパーズ戦で見せた、チェルシーの配置の妙について書いていきたいと思います。

トゥヘル新監督を迎え、ダブルボランチとスリーバックを採用し、バランスよくボールを保持するチームとなったチェルシー。
これに対して、スパーズはボールを持てるダブルボランチにトップ下2枚をぶつける、4-2-2-2の布陣で臨みました。

しかし、ふたを開ければ、序盤からスパーズの狙いをあざ笑うかのように、選手の配置で優位性を作り出し、チェルシーは試合を支配しました。

スパーズ vs チェルシー 配置で崩す①

一つ目は、右センターバックの立ち位置。勇気をもってワイドな位置をとることで、相手フォワードのプレッシャーに迷いを生じさせ、プレッシャーのかからない状態でボールを受けることに成功していました。

そしてもう一つが、ツートップとトップ下の位置関係。
ツートップはあえて中央のレーン(上図黄色部分)を空け、常にハーフスペースから動きを始めていました。

チェルシーのツートップに対して、スパーズは2人のセンターバックで対応することになるのですが、単純について行ってしまえば、中央をぽっかり空けてしまうことになります。

そこで、ボランチの選手がチェルシー ツートップの片方をケアするのですが、センターバックはどうしてもその背後のカバーも意識せねばならず、難しい対応を迫られていました。

そこにタイミングよく、チェルシー トップ下やもう片方のトップが中央のレーンに飛び込んでいきます。

チェルシー攻撃陣の枚数に対して、スパーズの守備枚数はそろっているのですが、立ち位置や使うスペースを工夫することで常に迷いを生じさせる巧妙な攻め方だったと感じました。

スパーズ vs チェルシー 配置で崩す②

後半、スパーズは前線からのプレッシングを強め、チェルシーのビルドアップに制限をかけるという対策を加えてきました。

しかしながら、GKからボールを受けたボランチの選手に対するプレッシングが遅れると、簡単にプレッシングをはがされてしまうこととなり、何度もピンチを迎えてしまいました。

このときにも、チェルシー ツートップはハーフスペースをまっすぐに走り、スパーズのセンターバックに中央のレーンとハーフスペースの両方を守るという無理難題を突き付けます。
そして中央のレーンをトップ下が切り裂く場面を数多く作り出しました。

このように、相手の配置に合わせて、狙いたいスペースを活用できるように選手の位置や走り方をうまくデザインする、おもしろい攻撃でした。

いかがでしたでしょうか?
選手が使うスペース、走る向きにより、相手がどう動かされるか。
相手あってのサッカーですが、それをコントロール出来れば、有効に攻撃を展開することが出来るのだろうと思います。

ロティーナさんの練習の動画を見ていても、ツートップの動きに合わせてサイドハーフが内側のレーンに入るなどと言った狙いがあるように見えます。

こんなところにも注目して試合を見ていきたいと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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