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甲斐田晴の魅力 【カタシロ(ハルシロ)感想 ※ネタバレ有】

いやぁぁぁぁハルシロよかった!!
すこちゃん企画の3D即興舞台のカタシロReflect。

推しである甲斐田晴さんのカタシロ(ハルシロ)がめちゃくちゃよかったので感想をとりあえず語らせてください。

TRPG カタシロが原作となっており、TRPGの性質上ネタバレをしてしまうと面白さが半減してしまう作品となっています。
なので、視聴済の方のみこの先進んでいただけると幸いです。

簡単にいうと、これからミステリーのトリックネタバレするので本作を観たいならこの先読まずに先に本編観てねということです。

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注意点

※アフタートーク視聴済ですが、基本的にアフタートークでしか述べられていないことには明言しないようにしてます。
ただし思考に滲み出てる場合があるのはご愛嬌で許してください

※以下のクソデカ感情はあくまで個人の感想であり解釈なので、違和感があっても許してください

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まるで自己紹介みたいなカタシロだった

私が彼を推す理由がそこにあるし、彼が愛される理由がそこにある。彼の考え方や生き様がそこに現れすぎてて本当に自己紹介かと思った。
甲斐田晴ってどんな人?そんな質問があれば真っ先にこのカタシロを見ろと言いたくなるくらい。

ソロ配信で見える甲斐田晴の魅力が詰まった、むしろファンでなく切り抜きやユニット活動でしか知らない人にこそ観てほしい1時間。

1時間で満足度高くてとてもテンポもよいのでストレスなく観られます。もし万が一まだ観てない人いれば、こんなnote読まずにすぐ観てください(まさかの前説続けてました)

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本当にネタバレ大丈夫でしょうか。まじで、ふせったーとかnote上にできないから、ここから先は自己責任でよろしく頼むよ。自己責任だけど絶対に先に動画みてくれ。
(ふせったーにも抱えきれないクソデカ感情がここから続きます)

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かっこいいカタシロだった。

ハルシロを観ていて一番に思ったことは
「甲斐田晴、かっこよすぎる」

教授が「芯が強い」と仰っていたように、本当に芯がしっかり強くて迷いがない。常に真っ直ぐ。
医者に「そんなにすぐ決めていいの」と聞かれるくらいにブレのないカッコイイカタシロだった。

自己分析の高さ

よく見かけたのが「これまで見てきた甲斐田晴と答えあわせするようなカタシロだった」というファンの声。 

まーじで甲斐田晴の自己分析力の高さがすごすぎる。

ろふまお塾の自己分析回で、迷わず自分の分布図を書いていて、自分の大切な要素がなにかを常に把握できてるタイプなんだなと感心していたのですが、それを証明していた気がするんです。

価値観の自己理解が高いから、
判断に迷いがなくて、自分の価値観が言語化できる。
どの時代の甲斐田晴を見ても判断や行動が一貫してる。

そして何より、本人が「甲斐田晴ならこう行動するだろう」って考えて振る舞えていることが、自己理解の高さを証明している。かっこいい。
君、TRPG向いてるよ。

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キーワードは天秤

ハルシロにおいてキーワードは天秤でした。
いや、ハルシロというより、甲斐田晴の思考において。

常に彼自身の価値観の天秤があり、そこに選択肢を置いて最善を取る。そうやって甲斐田晴が生きているのが本当にわかる時間でした。

どの決断もきっと天秤にかけてるんだろうと思えば、すんなり腑に落ちるとこばかり。

⚖「嘘をつけないし嘘をつきたくない」

冒頭のこの言葉があまりにもハルシロの真髄となっていて彼の人間性を表現していたのですが、この言葉も天秤の思考に当てはめるとすんなりくるというか。

嘘のメリットデメリットを天秤にかけると圧倒的に嘘つかないメリットが大きいから、嘘をつきたくない。
そんな感じになるのかなと。

⚖「素直で疑り深い」という甲斐田評。

医者からのアクションには素直なのに、医者がいなくなるとすぐ行動取るし疑うしすぐ質問する。

医者のこと警戒してるのにその医者には素直。
それも話し相手に対して素直でいるか否かの天秤をかけているとしたら?
特に動けなくて医者に頼るしかない状態で、素直に応じるか否かの天秤だったら、どう考えても素直なほうがリスクが低いしメリット大きい。

そもそもこういう行動を取るってことは、危うそうに見えて、ダイレクトに真相に近付く様子を見ていると「自分で真実を見抜く覚悟があるから、一度は相手を素直に受け入れるんだろう」とも思いました。
なんせ研究者だから真実への探究心と実績が強いので。

⚖「大切な人だからこそ黙秘してほしくない」

最初の思考実験「囚人のジレンマ」での発言。

自分自身が自白を選んだ理由は「罪悪感を抱き続けたくない」そして相手にも黙秘してほしくない。
罪悪感という痛みを持ちながら過ごしてほしくないというメッセージ。

こと囚人のジレンマに関しては
罪というマイナスの傾きを自白でせめて天秤を戻す行為にしたいという思考の表れに見えて。
そして罪悪感で天秤を戻すような人生は歩みたくないし歩んでほしくないという意味に見えました。

それに1人だけ自白して黙秘した1人は解放されるなんて
天秤が大きく傾くような結果を望むわけないんですよね。

⚖唯一の怒り「隠してたんですか」

ハルシロは冷静で真っ直ぐで、迷いがなかった。
そんななか視聴者からして「怒ってる?」と思わされたのがアユムちゃんの現状を知って医者に「隠してたんですか?」と問うた場面。

視聴者目線で怒ってるように見えただけだから本人はどこまで感情の起伏があったかわからないけれど、天秤を持つ甲斐田がここで怒るのは当然な気がして。

だって、3日間の甲斐田は常に"自白"していた。アユムちゃんとの会話も、パソコンで見たことも、自分の思考も何もかも。
だけど医者は"黙秘"していた、というのは天秤にかけたとき水平じゃないんですよね。

「大切な人だからこそ黙秘してほしくない」
この思いを知りながら黙秘されていたら、怒るのも自然だと思いました。

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信頼と救済

最後の決断の際の医者への言葉があまりにも眩しすぎた。

「これだけ成功してるのであれば罪の意識を消さずに必ず僕がしっかり生きていけるように全力を尽くしてください」

この言葉が「桜魔の研究者 甲斐田晴」を体現していると思うのです。

  • これまで数多くの人間で試行したけど適正率は低くてもとに戻した(戻すことにも成功している)

  • 自分は現状機械の体で不都合はなく、3年は保証している

僅かな時間で判明したこれまでの医者の経験から「これだけ成功している」って表現した、つまり、情とは関係なく実績から医者としての技術には信頼を見せたんですよね。

「あなたは悪人だと思う」と言いつつも、実績から医者の技術には信頼を置いている。
思考と分析に慣れてる人なんだなぁぁ。

そして、生や死に執着しない彼が「生きていけるように全力を尽くしてください」って言ったのは、自分のためだけでなく(もちろん、出来るならば長生きしたいという"諦めの悪さ"もあるだろうけど)
医師の悪人な行為を、医師の努力によって、天秤の傾きを減らせるとした救済にも思えました。

「ずっと罪悪感を抱き続けることになるから自白するし、大切な人もそう行動してほしい」って言ってるくらいの彼が「罪の意識を消さずに」って言ってたのにすごく意味があると思っています。

罪悪感が医者から消えないのはわかってて(だって娘がその姿になるわけだし忘れるはずがない)その罪悪感を抱くことが正解だと甲斐田がしてあげたことで医者の精神的な不安を除いたようにも見えました…

個人的に、この救済がとても甲斐田晴だなーと感じてます。
マイクラでちーちゃんやひすぴが壊してしまったときに、一緒に復元作業をして罪悪感を抱かさせないようにしつつ、大丈夫だってフォローする甲斐田が大好きなんですがそれがこのやり取りに似てた気がするんです。

「あなたは悪人だと思う。でも自分がその立場だったら同じことをしたかもしれない」

こう言って自分の身を差し出したのも、ただ優しくするだけで罪悪感を抱いてしまったら相手は救われないって分かっててる人だなと。

すごく優しいからこそ、一方的な甘さだけでは人は幸せになれないのをわかってる言動がすごい。
イメージ的には罪悪感も双方で天秤にかけられたときに傾きすぎていてはだめだという感じなんじゃないかと思った。

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彼の選択は自己犠牲なのか

で、ここまで散々優しいって言ってきたけれど、
本人は自分のことを優しいとも、自己犠牲が強いとも思ってない気がするのが面白いんです。

なんだろう、「世間的にはこれを自己犠牲だと言うのかもしれないけど、自分の認識としては自己を犠牲にしてない」くらいなテンション。

アユムちゃんの場面も、
天秤にかけられたのはきっと 【一つの命&未来の被験者】と【一つの寿命の不確定さだけ】だったんだと思います。

甲斐田晴にとって自分の命は"いち命"であってそれ以上でもそれ以下でもないのかもしれない。
大抵人は自分の人生だから、自分の命は他の命よりも重くなるし、そうなって当然なのに、彼にとっての自分の命はあくまで他人と同じ1つの命という評価。

桜魔の死生観かわからないけど、
自分の命は自然と重くなることを知らないからこそ
いつまでも「別に自分的にはそこまで自己犠牲強いわけじゃない。普通でしょ」みたいなテンションなんだろうなぁと思ったわけです。

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ハルシロ=Shiny Sunny Step

一通りハルシロを見て、そのあとに本人が作詞したSSSを聴くとグッとくるどころじゃないエモさでいっぱいになります。

「あと3年あるならその3年でやりたいことを凝縮すればいい」「何事も天秤にかける」「大切な人にも正しくあってほしい」

そういった甲斐田晴が「落ち込む日があってもいいけど、憂うよりも今ある幸せに目を向けて過ごしていこうよ」って歌う説得力……!

もっともっとこの歌が好きになるし、甲斐田晴が好きになる。そんなカタシロでした。

TRPGやマダミスにやらないだろうけど、いつか絶対にやってほしい!そう思っていたので、企画していた健屋ちゃんには感謝しかないです!!!

そしてお茶目で愛のある医者を演じたオリバーもありがとう…!!本当にたのしかった!!!!


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