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iPad用タブレットテーブルを買った

先日の記事(10年ぶりのiPad|R-9|note)に書いたとおり、第3世代iPad AirとApple Pencilを買いました。これからがっつりお絵かきするにあたって、あったほうがいいかなと思ったのがスタンド的な補助器具の存在。iPad Proヘビーユーザーの方が頑丈なノートPCスタンドのようなものを活用しているのは知っていて、要は、平面である机に対して角度をつけて首や腰に負担をかけないようにしたり、あるいはタブレットの縁(ベゼル)の外に置くことになる手のやり場が必要なのだ。

検索していて見つけたのが、広島の有名な同人誌印刷会社の栄光さんがプロデュースするハンドメイドショップ「moku×moku」さんが開発した、iPad専用タブレットテーブルという製品。実は少し前にTwitterで同社が提案したところ、同人作家界隈から2万RTを超える大きな反響のあった企画だそうで、ちょうどわたしがiPad Airを買ったのとタイミングを同じくして、第3世代Airにぴったりのサイズの10.5インチ用の再販が始まっていた。

えっこれ3,500円なの? 安くない!? みたいな。大量生産の既製品ではなく、自社開発でひとつひとつ手作業で仕上げて商品化していてこの価格はすごい(1日に50個ほどしか作れないらしい)。そのため、現状各モデルとも入荷してもすぐ売り切れてしまうというような状況らしく、たまたま購入できるタイミングのようだったので、上記の公式ショップから購入しました。金曜日に注文して、翌週木曜日に届いた。

完全にスマートな設計

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まず、こんな感じで納品書に添えて株式会社栄光さんからのメッセージが入っているんですね。こんなのファンになっちゃうよ。ただでさえ即売会が激減して印刷需要が落ち込んでいるなかで、インディペンデントな印刷会社さんによるこうした意欲的な企画に対して、わずかなりとも貢献できることはうれしい。既に満足度が高い。

「禍の先に禍が待ち構えている」 コミケ中止を経ての「同人業界のいま」を同人誌印刷会社に聞いた - ねとらぼ
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2006/01/news030.html

同封されているのは、外寸40×24cmのベースとなるパネルの一枚板と、タブレットの四隅に接するコーナーパネル、それらをジョイントする凸型の接続パーツ複数と、角度をつけるための支えのスタンドパーツ2種類。

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素材は一見ダンボールのようにも見えるけれど、実際はMDF材という木材を原料とする成型版で、頑丈で軽い。積み木のようなもので、簡単に曲がったり折れたりするようなものではなさそうです。各パーツは特に接着剤のように接着しなくても使えて、必要なときに組み立てられるようになっている。

感心するのがこのパーツの組み合わせの精度の高さで、まるで寄せ木細工のようにピッタリハマって、寸分の狂いもなく使用中にガタガタするようなこともない。各パーツにはわずかなアールがあるため、固くて入らないとか逆にバラしにくいみたいなこともありませんでした。

そしてこれ、例えば外形寸法が同じ10.5インチの第7世代iPadと第3世代iPad Air用の10インチタブレットテーブルであっても、四隅のコーナーパネルがそれぞれの機種に適した「7.0mm厚」と「5.5mm厚」のバリエーションがあって、購入時に自分の機種に合うものを選べば、タブレットの厚みにぴったりで段差のない製品が届くのです。まるでApple公式サプライのような完成度。

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使ってみると、たしかに便利! 無理のない角度で作業できるし、机を使わないときはスタンドを外して画板のようにして腿の上に置いても安定する。考えてみると、iPad Proのような製品ラインがあって、オフィシャルにこうしたオプションが提供されていないのは不思議な感じすらする。同人作家に近い印刷会社さんだからこそ提案できたアイデア商品だなと思います。

滑りどめやパーツ紛失防止の工夫

ただこれ、上記の写真のようにして机の上で使うと木材同士で足が滑ってしまい安定しないことがあるので、ゴム足をつけるか、PVCの滑り止めマットを買ってきてあいだに敷くなど工夫をするといいかもしれません。個人的にはそもそもApple Pencilにグリップがなく、つるつるするのが気になっていたので、100均でいろいろ買ってきました。

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ダイソーの「プニュグリップ」、名前があほみたいだけど鉛筆用のくぼみつきエラストマーグリップ(4個入り)で、Apple Pencilの太さにもちょうど合っていて良かったです。マットを適当な大きさにカットして敷いたら、タブレットテーブルも滑らなくなった。

注意が必要なのは、組み立てたあともパーツは簡単に外せるため、タブレットテーブルを持ち運ぶときに斜めにしたりするとバラバラと崩壊して、ジョイントパーツをなくしたりしそう。初期パッケージには予備のジョイントが4個含まれていますが、紛失しないようにしよう。ベースパネル自体がこれ以上分解して小さくなるわけでもないので、場合によってはコーナーパネルごと接着してしまうのもありかも。

そんなわけで、iPadで作画に取り組む作家さんには特におすすめできる、良くできたアイテムでした。今後も、最近の大判のiPad ProやAirに限らずiPad各モデル向けの商品開発と受注開始が控えているようなので、気になる方は株式会社栄光さんとmoku×mokuさんのTwitterアカウントをチェックしておくといいかもしれません。


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