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オンボーディングを振り返る

はじめに

2024年6月から新しい会社で働き始め、2ヶ月が経過した。オンボーディングの第一歩くらいがようやく一段落したので、その感覚を忘れないうちに振り返る。

頭の中が消化不良になった

新しい環境でまず直面したのは、膨大な情報量だった。

入社直後は、自分にとって新しい情報が次々と飛び込んでくる。何をどれくらい理解すべきかわからず、情報の取捨選択もできない。結果、新しいことをすべて受け止めようとしてしまっていた。

何かを知るたびに、それに伴う疑問が湧いてくる。教わったことを忘れないようにメモも残しておきたい。足を引っ張っていないかなどあれこれ心配にもなる。そんな感じで思考がとても忙しかった。そのせいか、一日一日が一瞬で終わった。

頭が重かった。初めの数週間は、常に頭の中が消化不良で、睡眠不足のような感覚が続いた。

ペースを調節する

オンボーディングの目的は、業務を遂行できるようになること。理解が追いつかなくては意味がない。

教わるよりも、それを理解し落とし込むのに何倍も時間がかかる。私は特にその傾向が強かったため、一度に教わる内容を絞り、教わる頻度も減らしてもらった。質問をするときも、現時点での理解が不要な場合はその旨を示してもらうようにした。

最初にしっかり理解することで、その後自分で考えて進められるようになる。この考えがチーム内で共有されていたおかげで、自分に合ったペースでオンボーディングを受けることができた。

具体的な期待値があるわけではない

最初は自己効力感を得にくく、期待外れだと思われていないか心配になった。「このくらいの期間でこれくらいできてほしい」という具体的な期待値があると勝手に想像し、それと自分を比較して焦っていた。

しかし、それは不毛な焦りだと気づいた。最終的には、他のメンバーと同様に業務を遂行できるようになることが求められている。そして、当面の目標は「基本的なタスクを一人でできるようになること」だ。それより細かい何かが求められているわけではない。

お互いのことがわからない状態からスタートするのだから、細かい期待値を事前に設けても、その通りに行くとは限らない。それよりも、こまめに相談し調整しながら進めていくことが重要だった。

「余程まずいところがあれば指摘してもらえるはずだ」と信じて、できることをやった。実際、それで問題はなかった。自分への評価について考えすぎることや、変に焦ることは、もうなくなった。

疑問を伝えるタイミングを見極める

なぜこうしないのか、なぜこうなっているのか、といった疑問がいくらでも湧いてくる。すぐに答えがほしいというわけではないが、気になってしまう。しかし、これらを思いつくままにぶつけても迷惑なだけだ。

何も背景を知らない私が思い至るようなことは、すでに当事者たちが考え抜き、当時の最善を尽くしているはずだ。疑問を伝えたところで、すぐに何かが変わることはまずないだろう。また、相手の関心が向いているときでなければ、何かを投げても受け取ってもらえないことが多い。

だから、疑問はとりあえずメモに残して寝かせておく。自分で調べられるところまでは調べおく。時間が経つと、やはりどうでもよかったり、逆に重要だとわかったりすることもある。適切なタイミングが来たと確信できるときに、改めて投げてみればいいとわかった。質問するハードルが高いうちは、まだ早いのかもしれない。

知識がないからこそ貢献できる

オンボーディングの中で実施したことを記録し、再利用できる情報として残すようにしていた。(自分の記憶は当てにならないので、記録しないと不安で眠れない。)

そんなとき、チームに新しいメンバーが配属されることを知った。チームとして、私のオンボーディングで得られた知見を、次のメンバーの受け入れ時に活かしたいと考えていた。これを機に、オンボーディングに必要なドキュメントを整備することになった。私の記録とチームの人たちの知識を元に、協力してドキュメント化を進めた。

結果、新規メンバーのスムーズなオンボーディングにつながった。私のオンボーディングに時間がかかってしまい申し訳なく思っていたが、なんとかチームに還元できて少しホッとした。

オンボーディングのためのドキュメント整備は、知識がないからこそ貢献できる部分があると実感した。また、暗黙知を明文化し、チーム内で利用できる生きた情報にするという取り組みとしても重要だと感じた。

今後

まだまだわからないことだらけだ。より貢献するにはどうすればいいか柔軟に考えて取り組んでいきたい。まずは、与えられた仕事を着実に進めていこうと思う。

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