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テストの種類

テストの種類のは大きく分けて2つあると思います。
そして種類によって取り組み方が変わってきます。

種類というのは難度によるものです。

ひとつは受験者の裾野が広く、学力差も大きく開くテスト。
このようなテストは、基礎から標準レベルの問題で構成されており、難問は出題されません。
ですので、難度は標準的なものになります。

「100点を目指そう」
「次は80点目指そう」

というような目標設定がしやすいテストです。

こちらのテストをAとします。

もう一つは、難関校受験を想定したテスト。
受験者は上位層となるので、テストの難度は高くなります。
問題の構成としては、標準的な問題から正答率が数%となる難問が出題されます。
このようなテストだと、

「100点を目指そう」

という話が成り立たなくなってきます。
このようなテストをBとします。

よく起こる誤解にこのようなものがあります。

Aタイプのテストでいつも好成績、例えば1科目平均90点を超えるような成績をとっていた受験者が、Bタイプのテストを受験する時にも同じような得点が取れると思ってしまうことです。
あるいは、保護者がそのように思ってしまうことです。

しかし、通常は、Aタイプのテストで好成績の受験者でも、Bタイプのテストでは60点を超える得点ができるかどうかは分からないということです。初めて受験するときは、20点や30点になることも珍しくありません。

この乖離がなかなか分からないところです。
本人も大きなショックを受けるし、保護者の逆鱗に触れてしまう。

だから、初めてBタイプのテストを受ける時には、信じられないような点数になることもよくある旨を、しっかり説明しておかなければなりません。
それでも、なかなか腹落ちしにくいことではあります。

では、どのようなスタンスでそれぞれのテストに臨むべきなのか。

もちろん、現状にもよりますが、Aタイプのテストはミスをせず、しっかり取り切ろうということです。
また、試験時間に余裕があるので、2回、3回と見直しができることがあります。
(見直しのあり方については注意が必要なので、別の回でお話ししたいと思います。)
全問に解答して、100点に近づけていこうというスタンスです。

しかし、Bタイプの難しいテストは、アプローチが異なります。
上位層が受験しているにも関わらず、受験者平均が50~60点くらいになるように設定されているテストです。
ということは、平均点を取れば、難関校合格を狙える位置にいると判断できるテストも存在します。

例えば、算数や数学では、どうやって60点を取るかを考えます。
設定が60点なのであれば、当然、全問に解答する必要はありません。
大事なのは、どの問題で40点を捨てるかという発想が必要になる点なのです。
全問やって、バツだらけの答案は良くないということです。
やった問題は確実に得点し、不正解の問題は解答していないというのが理想です。

これが、難しいところで、慣れるまではどうしても、たくさんやったほうが正答率が上がると考えてしまうのです。

しかし、英語や国語は違っていて、記述問題を捨てるということはNGです。しっかり全問を解くために、どう時間配分するかを考える必要があります。戦略的に取り組まないと、時間が全く足りないというのが文系科目の特徴です。

また、どの科目を見直しすることを前提にできません。
ですので、一発で正解する正確さが求められるのも特徴です。

これらの点を理解した上で、今、みなさん自身が取り組んでいるテストに戦略を与えてみてください。