障害者 公共サービスのすばらしさ
歳を重ねて体力が急降下しているのを実感し、毎冬やってくる腰痛を防ぐために腹筋と背筋を鍛えなさいと整骨院の院長に再三再四うながされ、ようやく重い(それこそ)腰が持ち上がった。
公営のスポーツジムである。
初回に登録は必要だが、特に月会費を払わなくても施設を存分に使うことができる。
敷地内には体育館とかプールとか道場とかもあって賑わいを見せているのだが、一番色んな人が集まっているだろう、トレーニング室というのがある。
そこにはランニングマシンをはじめ、腹筋や背筋を鍛えるためのマシン、ウエイトリフティングの器具などがあって、設備がなかなか豊かな公営のサービスである。
室内は明るく、スタッフは元気よく挨拶してくれて、洋楽が流れており、休日に気分をリフレッシュして過ごすのにふさわしい場所である。
公営だから集まる人々の年齢層も幅広くて、おばあちゃんが部屋着で普通の人が歩くよりゆっくりとしたペースで、マシンでウォーキングしていたりする。
ウエイトリフティングでは、ムキムキのおじちゃんたちが、顔なじみなのだろう、お互いに励まし合い「うおー!」と叫びあいながら、ダンベルを持ち上げている。
若いカップルはキャピキャピしながら交互に二の腕マシンを使うので、なかなか順番が回って来なかったりする。
週に一度、大変お世話になっている。
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私はサイクリングマシンがお気に入りである。
座れるし、動かすのは脚だけだし、SNSを見ながら使えるし、ランニングマシンみたいに足を動かさないと転ぶという危険性もない。
一息つきたくなったら漕ぐのを休憩して、気が向いたらペダルを回す。
私の気ままな生き方にぴったりである。
それでも10分ほど回せば息が上がり、汗ばんできて、こうなると太ももが音をあげるので、ここいらで勘弁してあげている。
お茶で水分を補い、息が整ったら、次は筋力トレーニングである。
腹筋、背筋とぶつぶつ唱えてスタッフさんに教えてもらったマシンを10回ずつやって順にこなしていく。
それを3周するので、トータルでいうと1時間近くかかり、けっこうな運動量になる。
がんばっているのである。
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以前、障害者雇用に関して国と企業に求めることを書いてみた。(https://note.com/epilab/n/n375156acb034)
(https://note.com/epilab/n/neb0d2b869d05)
他方で地域の行政は細々とではありながらも、がんばっていらっしゃると思う。
というのも、このスポーツ施設では障害者は無料だからである。
さらに付き添いも無料だから、夫も無料である。
受付で障害者手帳を見せると、施設代に加えて駐車場も無料になる。
障害者は収入が少ない分、支払う額も抑えてくれるという仕組みがここでは成立しているのである。
障害者の支出を抑えてくれるのはとてもすばらしいポリシーだなあと思う。
同時に、その分税金を払ってくださる一般の方々にもありがとうという気持ちでいっぱいになる。
感謝の気持ちを大切にしながら、ガシャンガシャンとマシンを持ち上げ、少しでも健康になって働き税金を納めてやろうと意気込んでいるのである。
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こないだ体調を崩してしまい、その週のジムはパスすることにした。
筋肉がつき始めて楽しくなってきた夫は、自分だけでも行くとはりきって出て行った。
夫は健常者なのでお金かかるなあとぼんやり心配になったのだが、帰ってきた彼に金額を聞いて驚いた。
一回分のジム利用料は何時間使っても300円、駐車場代も何時間停めても300円なのだそうだ。
・・・・・。
それを聞いた瞬間、公的施設は障害者だけでなく、すべての民のためになっていてすばらしい、という結論に変わったのだった(笑)
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