障害者雇用 お仕事の目標を宣言してみる
今回の転職先では、障害者も健常者も関係なく、お仕事に目標を設定しようねという制度が取り入れられている。
毎年4月にその年度の上期・下期の目標を決めて、日々目標達成に向けてがんばろう!という、とてもシンプルで分かりやすい制度である。
目標の設定時・期の最後に社員は一人ずつ上司と面談して、目標設定時にはこれは改善したほうがいいんじゃない?とかアドバイスをもらったり、終了時の面談では今回がんばったね、次回はこれでいこうね、と確認し合ったりするのだそう。
企業では一般的な手法なのだという。
さて、私はこういう仕組みは初めてである。
院生の頃から目標というのは半年後の学会で発表してその後学会誌に論文投稿して、目指せ掲載!くらいであった。
これはもう、すべてが自己完結の世界である。
他方で今の会社は、上司に堂々と宣言し、日々達成に向けてひたむきにがんばり、期の最後に成果を報告するというではないか。
恥ずかしいこと極まりない。
そう、恥ずかしいのである。
しかも3月に入社して、よちよち歩きの状態で4月以降の目標を立てようというのも私にとっては無理難題である。
途方に暮れていたら、とりあえず今回は係長が頑張って私の目標を考えてくださることになった。
5つも。
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やれやれと安心したのだが、同時に緊張感も湧き上がってきた。
一体全体、どんな目標が設定されるのか?
5つも。
こちとら自分の業務も位置付けも役割も、はたまた会社の制度もわかりきっていない。
上限のない宇宙に投げ出される気分である。
係長はなにごとも熟考するタイプの方だから、そりゃあもう大層なものが出来上がってくるのだろう。
なんてことを思っていたら、ついに「出来たから見てくれ」というメールが係長から届いた。
5つの目標のうち1つは、庶務的なもので何も経験がなくても大丈夫な業務。
2つは新たに動かすプロジェクトのリーダーの助手的なことをやるというもの。
1つは部署のプロジェクトの年間スケジュール表を、目的や内容、To Do までもみっちりと組み込んで作るというもの。
最後の1つは社員研修を受けてしっかり専門的な知識を身につけて、最終試験にも合格するというもの。(これが一番重い・・(笑))
大丈夫かなと思いながらも同時に、ひしひしとやる気がみなぎってきた。
そして障害者もしっかり人材として見てくださってることに気づいて、何よりも嬉しかった。
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これをしっかりと頭に入れて、今度は課長との面談にのぞむ。
事前に係長が課長に見せて内容確認を取ってくださったのもあって、スムーズに受け入れてくださった。
緊張していたのだが、それも杞憂にすぎず、プレゼンは無事に終わったのだった。
よかった、よかった。
そして話はここからである。
目標を立てたのはいいが半年後、一年後に実施される面談で、達成したかどうかを課長に報告する必要がある。
これがある意味本番である。
期末までに達成できるように、日々少しでもがんばる必要がある。
庶務をしっかりやりこなしたり、プロジェクトで他の社員を充分サポートしたり、内容の濃いスケジュールを残したり、試験に合格したり。
あれもこれも盛りだくさんでやることいっぱいである。
目標を立てて上司に「やります!」と宣言したてのホヤホヤだから、今はもう、意気に燃えるばかりである。
日々の雑務に追われて目標達成を忘れないように意識しよう、と心に誓ったのだった。
障害者にとっても働きがいが生まれてくるから、こういう目標設定もいいなと思う今日この頃である。
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