障害者も有意義な転職をしよう:第5章 内定
5-1.内定が出るまで
面接が終わると、面接官から結果がいつ出るかを教えてくれるところもありますが、ほとんどは明示されません。
緊張した気持ちが続きますが、数日後に結果が来るところもあります。
気長に待ちましょう。
私の場合は、面接の2日後に結果が出た企業もあれば、長いところでは2週間後に出たところもありました。
結果として、最終面接まで行った4社のうち、3社から内定をいただきました。書類選考に応募したのが14社なので、確率は21.4%でした。
内定が出ると嬉しいですね。頑張ってよかったとしみじみ実感します。
結果が出たら、面接での雰囲気や聞かれた質問などをもとに、あらためてExcelに作ったリストの順位を検討するとよいでしょう。
場合によっては面接の印象から順位が下がるところもあるかもしれません。
私は面接で「うちは古い体質なので保守的で、紙の作業が多いです」と言われたところがありました。
これはおそらく紙の作業だけではなく、根本的に、なかなか体制が変わらない企業なのだろうなと思って迷いが生じていました。
内定が出た1社目には、まだ面接結果待ちのところがあるので返事は待ってもらいました。
正直なところ第一志望ではなかったのですが、エージェントに伝えると、「先方はぜひ来てほしいと思っているので、もう一度電話で話を聞いてもらえないか」ということで、あらためて電話の面談をすることになりました。
電話に出たところ、人事部の方が年収や業務内容をあらためて教えてくださいました。
年収は提示されていた上限額をはるかに上回っていたためびっくりしましたが、「それくらい出すので、ぜひ来てください」とのことでした。ありがたいですね。
じっくり検討します、と答えてその場の電話面談を終えました。
その後、第一志望の会社から採用の内定通知が届いたので、こちらは辞退させていただきました。
蛇足ではありますが、自分が社会からどのように見られたかを知ることができて、貴重な人生経験にもなりました。
5-2.内定の受諾へ
内定が出たら、提示された条件を確認し、あらためてじっくりと検討してもよいでしょう。
面接で聞けなかったことを、エージェントを通して聞いてもいいと思います。
私は第一志望の企業から内定とともに条件などが送られてきた際、社員登用後に退職金が出るかどうかが書かれていなかったので、エージェントに依頼して先方に聞いてもらいました。
すぐに返事が来て、正社員には退職金が出ます、ということでしたので、心から納得しました。
ただ内定が出たことに舞い上がってしまい、まずは落ち着こうと思ったのですぐには返事をせず、エージェントには「今日夫と相談して、明日返事します」と伝えました。
1日程度なら、間をあけても大丈夫です。
また複数の企業から内定が出た場合、どの企業を受諾するかを迷ったら、第1章で考えた3点から客観的に検討するのもよいでしょう。
覚えていますか?
① 収入 :給与額に満足できる
② 達成感 :やりがいを感じる・実力を発揮できる
③ 評価体制:出世・昇進・社員登用の可能性がある
3点のうち、優先させたいことが達成していた企業に決めてもよいでしょうし、より満点に近い企業を選ぶという方法もあるでしょう。(私は3点すべて達成した企業に決めました)
エージェントからはメールでの連絡のみならず、電話もかかってきていたので早く返事が欲しかったのかもしれませんが、働くのは自分です。
これから何十年もかけて生活の一部を過ごす場所です。
しっかりと考えて、家族の了解も得てから返事をすればよいでしょう。
ただ数日もあけてしまうと受諾しても印象はよくないかもしれません。
私は人事部で働いたことがあるのですが、これまで中途採用で内定を出してもなかなか受諾せず、時間がかかった方がいらっしゃいました。
当然ながら、人事部がエージェントを通して「いかがでしょうか?」とメールを送って様子をうかがっていました。
その間に配属部署の部長からも「返事はまだですか?」と聞かれたりして、人事部は対応が大変そうでした。
内定を出してくださった企業やエージェントにご迷惑をおかけしないことは、最低限のマナーですね。
聞きたいことはあらかじめしっかりと準備して面接やエージェントを通して聞きましょう。
内定が出てからの質問は、1~2点にとどめておくとよいでしょう。
*****
内定を受諾すると、その後正式な契約手続きの日程調整の連絡が来ます。
会社に出向くと、温かい笑顔で出迎えられ、そこで業務の内容等について説明があり、契約を交わして、いよいよ正式な契約が成立します。
契約を交わすと、新たなスタートをきることをあらためて実感します。
契約書は2部あって、1部は会社、もう1部は持ち帰ります。
また契約内容や入社後の決まりなどが書かれた書類も渡されるかもしれません。
これらの書類を家に持ち帰って、転職が成功したことをしみじみと味わってください。
転職活動を始めてから数ヶ月。
よくがんばりましたね。
本当におつかれさまでした。
最後に次章では、みなさんに伝えたいメッセージを書きます。
もう少しおつきあいくださいね。
*****
この記事は本来はkindle出版を検討しましたが、noteですべて無料でお届けします。(今の就業先が副業禁止なのもありますが、少しでも障害者のみなさんのお役に立ちたいと思っています。)
ですので、読んでいただいたら、ほかの障害者や関係者の方々に広めていただけると幸いです。
(こちらのリンクを貼ってください。)
https://note.com/epilab/m/mc29dabeb2457
よろしくお願いします!
次の記事
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?