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蔵元が造る倉本という酒

酒屋で目についた、表札みたいなラベル。説明書きを見ると、酒造会社も蔵元も同名。すなわち、倉本酒造の倉本さんが造る倉本っていうお酒。

国内の酒蔵で、酒蔵(会社名)=蔵元名=杜氏名=銘柄の酒ってどのぐらいあるかな?全体としては少ないんじゃないかなあ。銘柄には地域性とか拘りたいし、なかなか自分の名前の酒って出しにくいじゃない?

奈良県 倉本酒造 倉本 純米酒 ツゲノワール 22BY

奈良県の田舎にある小さな酒蔵さんで、蔵元杜氏である蔵元さん(若い人とのこと)が造られているお酒。「ツゲノワール」とあるのは、この酒蔵がある地域が、奈良県の「都祁」(ツゲと読む)というところだから。この字、普通読めませんよね〜。

比較的クラシックな感じの純米酒。磨きも81%で、シッカリとした米の旨味系ではあるが、全体的に優しい味。常温から燗酒向き。香りがちょっと独特、強くはないけど、甘酸っぱい香りの中に、少し生臭いような青臭いような香りが交じる。飲んでしまえば、味の方に支配され、やさしく穏やかな米の旨さ、甘さ、酸味などが調和していて、スーッと切れてゆく。食中酒にも、ゆるゆる飲むのに向いている。加えて、じわーっと広がる水の美味しさも感じる。

香りは酵母由来?こちらの酵母、奈良県で開発された、「オルニチン酵母」。酒呑みの救済食「しじみ」に含まれる、肝臓に良いとされる「オルニチン」を高生成する酵母とのこと。「オルニチンたっぷりのお酒だから、いくら呑んでも安心!」とまでは都合良くないよね。。

他にも日本酒の最先端の風味「4mmp」系のお酒も造っているようなので、いろいろ試してみたい。

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