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【1/3】羽越・奥羽新幹線ルート案詳細《 新青森~秋田 》

羽越・奥羽新幹線の停車駅含めたルート案についての記事で、新青森から秋田の間の細かい部分まで含めた考えを申し上げます。空港や沿線私鉄等含めた在来線との接続、「先行整備区間」と「後から整備する区間」など、交通網整備に関する様々な考えも含めるつもりですので、単なる「妄想」で括らずお読み頂けるとありがたいです。

タイトル画像に説明書きも加えています。記事本文中だと画像を拡大できるようなので本文中にもタイトル画像を掲載します↓

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ルート案の説明の前に、
羽越・奥羽新幹線は 「高速道路がまだら的に工事され、後からつなぎ合わせていくような手法」 を採るべきだと思いました。路線延長が長く、一気に造ろうとするといつまで経っても着工すら出来なくなると思ったからです。これからの新幹線整備では

先行整備する区間と後から着工する区間を分けること
暫定期間中は主に「狭軌単線」で在来線直通をすること(「先行整備区間」の構造物は基本的に「標準軌フル規格線線路」の「複線以上対応」で造る)

も考えるべきです。

【新青森~大鰐・大鰐温泉】

羽越新幹線新青森から大鰐まで

先ほど「先行整備区間は狭軌在来線で暫定開業すべき」と申し上げたばかりですが、
新青森~大鰐温泉間については
「標準軌フル規格車両」での暫定運用を想定しました。
理由:
・新青森駅北に車両基地があり、東北・北海道新幹線の「間合い運用」も出来得るため
・必ず新幹線の空港経由をしてもらいたく、新青森駅から青森空港を経由するようにルート選定をしたところ、新青森~青森空港では線路的に「フル規格新幹線」の線路を伸ばすのが合理的であると考えているため
・空港アクセス鉄道は「二方向以上」からのアクセスでより効果を発揮すると考えたため
・途中の弘南鉄道や沿線都市の位置との兼ね合いも考えた結果、フル規格新幹線の線路を大鰐温泉まで伸ばして暫定運用するのが良いと考えたため

従って、新青森から大鰐までは最初から標準軌フル規格で整備すべきと考えます。

途中の経路に関する考えですが弘前市周辺の拡大図を掲載しつつ説明します(令和3年(2021年)6月4日追加掲載)↓

羽越新幹線ルート案弘前周辺

あえて弘前市中心部を通らない経路にしました。青森県の主要都市・地域であることは充分承知しています。ですが、
・並行在来線経営分離問題を避ける観点
・私鉄含めた既存在来線との接続を取って鉄道路線全体の維持も図り、地域内格差を最小限にする観点
からあえて外して考えました。弘前市周辺には弘南鉄道や五能線(及び五能線に接続する津軽鉄道)もあるので、弘南鉄道とも接続する「黒石入口(仮称・境松駅北東辺り)」と「大鰐・大鰐温泉」で弘前市中心部方面へ鉄道で接続する路線体系を築くのが並行在来線経営分離問題を含めた地域内格差や対立を最小限にするために有効と考え、このような経路を考えました。

今の奥羽本線青森~秋田間には特急や快速も運行されているようです。短編成で良いので在来線快速・特急も運行継続し、新幹線と在来線が接続して補い合う列車運行体系も考えてほしいです(これはどの新幹線、どの区間でも言えます)。図面には並行する在来線の主要駅(特急停車駅など)も載せています。
※(私の認識不足・誤認の箇所もある可能性があることはご容赦ください)

また、図面に書いたのですが、新幹線線路構造物と一体的に沿線在来線鉄道の整備活用もできたら行われてほしい。


令和3年(2021年)6月4日、弘前周辺について考えているうちに別案も出ましたのでそれを描いた図も掲載します↓

羽越新幹線弘前周辺の別案

こちらは弘前駅を標準軌フル規格大型車両が弘前駅を経由する場合の案です。川部~境松~黒石方面へは在来線線路も新設。標準軌フル規格新幹線は境松~弘前~大鰐温泉を経由する経路。
画像中にも申し上げましたが、既存在来線の片方の線路を「標準軌フル規格大型車両」対応に改修して走行する方法、または複線以上対応のフル規格新幹線規格の構造物を造り、その路盤に狭軌在来線と標準軌フル規格新幹線を「並列」する方法です。

●「フル規格対応構造物新規建設の上で新幹線と在来線を並列する方法」
●「既存在来線線路の片方を標準軌フル規格車両対応に改修して並列する方法」、どちらも

並行在来線経営分離問題を避ける観点


を込めています。これが新幹線整備における最大の障壁だと感じており、これを無くして新幹線と在来線の両方で鉄道網の維持発展を図れるようにしていく。

【大鰐・大鰐温泉~能代付近】

羽越新幹線大鰐から能代付近

大鰐温泉から(図面には描いていませんが)奥羽本線津軽湯の沢駅付近までは暫定的に狭軌在来線を活用し、津軽湯の沢駅から小坂・十和田南駅・大館能代空港を経由し(ここもまた図面には描いていませんが)奥羽本線前山駅付近で再度奥羽本線に合流。奥羽本線前山駅から秋田駅も狭軌在来線を暫定活用する想定をしています。

津軽湯の沢付近~十和田南駅・大館能代空港経由~前山付近を「標準軌フル規格線路の複線以上対応」構造物を先行整備し、「狭軌在来線単線(局所的に列車交換用複線も用意)」を敷いて対応する想定です。

あえて遠回りな経路になりましたが、小坂には後年は貨物専用だったものの旅客営業もしていた鉄道があったので、「新幹線による擬似的な鉄道未開通区間の解消」、十和田南駅での接続で花輪線の路線維持や活性化を図る観点からこのような経路にしました。

新幹線の構造物を全線全区間建設し、完成した後は全てフル規格の線路に切り替えても良いし、必要に応じて狭軌在来線線路を残し狭軌在来線路線網を充実する方法を取るのも良いと考えます。

大館能代空港付近について。2021年6月4日にこの空港周辺の詳細図を追加投稿しました↓

羽越新幹線大館能代空港周辺

画像のような形で秋田内陸縦貫鉄道も途中駅の形で乗り入れる路線延伸を「新幹線整備と一体で」行なうべきです。その際、その鉄道事業者に負担がかからないような仕組みを用いることが必要です。鉄道路線全体の維持発展と新幹線・空港接続で新幹線事業の整備効果や意義が増すので路線維持発展を図る考えからです。
大館能代空港で新幹線と秋田内陸縦貫鉄道が接続すれば、奥羽本線・羽越新幹線・田沢湖線(及び「秋田新幹線」)を紐付ける役割を果たすようになり、秋田内陸線の価値も大きく増します。そして、大館能代空港の存在意義も増し活用しやすくなります。
できる限り東京以外の空港で遠距離間路線(約700km以上が目安)を多く就航して貰い、鉄道と航空で連携関係を創り、相乗効果を起こすことが望ましいです。例えば四国新幹線も空港経由で四国~東北間の結びつきも強化。両方の新幹線事業の意義も増し、地方空港の有効活用にもなります。

余談ながら、
今のままでは花輪線の維持が心配です。花輪線に並行する高速道路を走る高速バスもあるようです。「高速バスがあるから鉄道は要らんだろ」な考えはやめ、高速道路と鉄道(在来線)が 交差 する箇所で高速バス停と在来線駅を結節し、両方の利便性を高めるような方法が取れると良いです。花輪線(在来線)は新幹線と高速バス両方をつなぎ渡す役割も果たせます。

そして、高速バス自体 単独では機能が不充分だと思います。「クローズドドアシステム」(始発地点では乗車のみ・終着地点付近からは降車のみ など)もあり「相互間乗降」ができなかったり、バス車両の構造的に車いす利用が非常に困難だったり、定員が限られていたり・・・

「高速バスが鉄道を追いやる・お互いに乗客を奪い合う」のような考え方は今すぐ止めるべきで、「棲み分けたり連携したり足りないところを補い合ったり」といった「交通機関全体で維持発展を図る」考え方や政策に切り替えて欲しい。どの交通機関も今後維持が難しくなる恐れがあるから。こういう危機感もあるので私は新幹線整備やそのルート案を通じてこのような考え方を申し上げているつもりです。


【能代付近~秋田】

羽越新幹線能代付近から秋田

能代付近から秋田までは概ね図面内に考えを申し上げています。できればタブレットやパソコンなど画面の大きな端末でこの記事を読んで頂けると嬉しいです(スマホから見ている方すみません・・・)

東能代駅に新幹線駅を併設すれば、自ずと東能代駅を発着する全ての五能線列車とも接続できますが、様々な要因次第では東能代駅のさらに東に新幹線と在来線の乗換駅を設置する必要も生じると思われます。その際は図面内でも申し上げた通り、秋田方面から発着する観光列車(リゾートしらかみ など)以外の列車は全て新駅まで延長運転して新幹線との接続を取るよう計らって欲しいです。
これまでの新幹線整備では在来線との接続が重視されているとは言えない駅や地域・路線も多いので。新青森~青森のように、せめて津軽線の青森止まりの普通列車を新青森まで延長運転してくれれば新青森~青森間の移動が便利になるのに と体感したこともあります(その時は新青森で在来線普通を45分くらい待ちました)

新幹線の駅としては能代付近と追分を想定しました。時刻表を見ると追分には特急は停まらないようですが、男鹿線との接続を図る観点で新幹線駅と想定しました。他の特急停車駅は在来線快速・特急の充実などで対応し、新幹線駅数を適切にすることで「新幹線と在来線で『緩急接続・遠近分離』を図る考えを込めました。

秋田駅付近に貨物線がある(あるいは「あった」?)ことを知りました。このような「支線的な貨物線」は残念ながらどんどん廃止されているようで悲しく歯がゆい思いです。
鉄道貨物輸送の割合も増やし、鉄軌道の交通分担率を高めることで交通分野でのエネルギー使用を効率化、そのことで外交交渉を有利にすることによる広義的な安全保障の確保 
という観点から、鉄道貨物線もできるだけ残し将来的に活用できるようになって欲しい。

また、青函連絡船・宇高連絡船のような「鉄道連絡船」の習慣は無くなってしまったかもしれませんが、鉄道と船舶交通との接続自体は大事だと考えます。新幹線整備や地域に限らず、鉄道と港(旅客・物流共に)が接している箇所はきちんと接続するべきと思います。
秋田の貨物線も港湾に接しているので鉄軌道と船舶交通との接続に関する考えを申し上げました。

もしよろしければサポートおねがいします。このnoteでは提案型の意見投稿になるよう努めて参ります。