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岩木山、盛岡

 翌日、八幡平へ向かいました。高度が高くなりながら、谷間をたくさんの川がながれ、湿原がつづく風景です。少し開けた車のまどから、硫黄のかすかな匂いがしてきました。塩酸泉の療養でゆうめいな玉川温泉のそばを通ります。ちょっとおどろおどろしい噂がありますが、この神秘的なみちゆきだけでも心が癒されるような、美しい独特の風景の奥にあるようです。そこをそれて八幡平の頂上に向かいました。車をおいて、美しい高山植物が満開の、火口跡の池を歩いて頂上に向かいます。頂上の展望台にある百名山の深田久弥のことばのとおり、短い距離ですが、細かな高低差があり、驚くべきほど他種類の植物がみられます。すべて群生しているのもめずらしいです。写真はうまくとれなかったですが、野生のりんどうの群生も初めて見ました。りんどうって水辺に咲くもんなんですね。

エーデルワイスのなかまです。比較的低いところに咲いてました。

あざみが満開でした。

咲き残りの五弁の花です。名前はなんというのかな。台風のほんの少しの晴れ間に行けたのはラッキーでした。

岩木山を横に見ながら盛岡に降りていきます。時間がなくて、中に入れませんでしたが、宮沢賢二の詩でよまれた小岩井牧場の売店で、バターを買いました。盛岡では、まず、コッペパンで有名な福田パンに行ってみました。夫は野菜サンド、わたしはストロベリークリームを頼みました。結構、ボリュームもあるし、甘かったですが、後味は悪くない。夫の野菜も味が濃く、新鮮だったそうです。ちゃんとした材料を手抜きしないでいるのはあっぱれです。大人気、わかります。

民芸品でゆうめいな光原社に行ってみました。宮沢賢治のレプリカの原稿が展示されています。そこで、光原社が、もともと宮沢賢治に師事した青年ふたりが、「注文の多い料理店」出版するためだけに作ったことろであるのを知って驚きました。ほとんど売れず、借金だけが残ったようです。しかし、その試みが、美しい文化を守るためのかたちで残っているのが、素晴らしいです。写真の奥は北上川です。盛岡は美しい川に囲まれたまちでした。

盛岡城の堀跡です。ちかくは緑にかこまれた良さげな飲み屋街になっています。

 このように色々と駆け足でいったのですが、あと三日ぐらい使って、ゆっくり回りたかったです。今度いつ行けるのか、一期一会ということばを今かみしめています。


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