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#19世紀

夜明けの太陽と月

夜明けの太陽と月

 東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ
万葉集
柿本人麻呂

 東の方から夜明けの赤みがさしている。そして後ろを見るとに月が沈む様子が見えるっていう歌だ。今は身近には見れない壮大な風景だ。見てみたいなとしんとした気持ちになる。

 この歌はながい七五調が続く長歌の後に続く。なんでも、故天武天皇の孫である文武天皇が祖母である持統天皇と狩りにいったときの始まりを寿ぐために歌われたらしい。

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