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ワイルドシングは永遠に

モクスリーvs鷹木信悟を往年のファンはニヤッとしながら観たことだろう。私もその1人だ。

モクスリーは新日に参戦した当初から大仁田厚愛を語りまくっていた。しまいにはAEW限定で入場曲をワイルドシングにしてしまうほどである。それに加えて、もはや説明するまでもないがデスマッチへの耐性、適応力がすこぶる高い。デスマッチの中でも、日本の団体であればフリーダムズを筆頭に危険度の高い凶器を使用可能な試合もこなしまくる。この人、ほんまにWWEのスーパースターだったかんかと目を疑う。FMWとかW★ING出身のデスマッチファイターと言われても全然不思議じゃない。

一方、鷹木信悟。彼も生粋の大仁田厚信者だと公言する。最近の新日でのファイトスタイルからは想像がつかず、わたしの頭の中では?な認識だった。それは今回のモクスリー戦で完全に面食らったというか、ただわたしが無知だったことがわかっただけだった。なんと鷹木選手はジーンズにタンクトップという完全なるハードコアスタイルの出立ちで試合に臨むのである。見た目は完全にいつかの大仁田厚そのものだった。心の底から痺れましたね。

ファン同士である選手についてあーでもないこーでもないと語る楽しさはファンならわかりきったことなんですが、それをプロのレスラーがリング上で試合として具現化してしまうとあんなにも面白いものになるんですね。ただ技をコピーしたり言動を真似たりするのは、どれだけトップ選手だろうがチープになってしまうんです。それをこの2人は完全に自身の信念、血液としてそれぞれのプロレスの中に落とし込んでしまってるわけです。そりゃあ感情揺さぶられるわけですよ。わたしも90年代後半の新日での大仁田劇場観てましたから。

モクスリーとの試合後、ボロボロになった鷹木選手が、会社が許さないだろうと前提とした上でこうこぼした。

「モクスリーがこう言ってたんだ。次は"explosion"」

ノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ。蝶野正洋、長州力、グレート・ムタ、新日本の冠を被りながら昔、大仁田の世界観にどっぷり浸かった選手たち。観たいなあ。もはや、新日じゃなくていいな。あの世界観にまた浸らせてくれるプロモーター、並びに団体ならどこでもいい。モクスリー対鷹木信悟がまた観たい!!!

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