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#9 22年3月期EC売上203億円 「アズワン」の事業推移

こんにちは。注目企業を取り上げていきます。
今回はアズワンです。

会社概要

本社は大阪府大阪市西区江戸堀。

アズワンは研究者向けに研究用の機材や商品を提供する専門商社。大学の理系の研究室などに分厚いカタログが置いてあります。

ビーカーや温度計、秤、フラスコなど商材は幅広く、2022年9月時点でウェブ上の取扱商品数は730万点あるとのことです。ニッチな商品を幅広く集めています。

販売チャネルはカタログとWeb。2020年に新物流倉庫に投資するなど、ECに力を入れています。2021年9月には研究者向けの情報メディアも立ち上げています。




売上と営業利益の推移

売上を見ていきましょう。
年々、売上は増加。コロナ渦の2021年3月期は816億円(YoY 16%)。2022年3月期は870億円(YoY 7%)となっており、5年間のCAGRは9.2%です。


次に営業利益です。
2022年3月期は営業利益が93.4億円、利益率は10.7%となっています。5期平均の営業利益率は11.4%です。商社でありながら、営業利益率が10%を超えています。高水準な数値となっています。

ECサービス別に売上を見ていきます。
「ocean」は2022年3月期は103億円と、前年と比べて21億円(YoY 28%)増加。「AXEL」は売上19億円と、前年と比べて1億円(+9%)増加。

商品点数は2022年3月期で630万点と拡大しています。



コスト構造

コスト構造を見ていきます。

売上原価率、販管費率は横ばいで推移しています。粗利率は30%ほど。販管費は20%ほどですが、営業マンの人件費が多くを占めているでしょうか。


財務状況

流動負債、固定負債、純資産を見ていきます。

負債よりも純資産の比率の方が高いです。

BS全体を見ていきます。

資産の部からです。
2022年3月期の総資産は961億円です。
流動資産が599億円、固定資産が362億円です。流動資産のうち現金が187億円、売掛金が221億円となっています。固定資産のうち、有形固定資産が80億円です。

次に負債です。
負債の合計は299億円となっており、流動負債が257億円、固定負債が42億円となっています。

最後に純資産です。
純資産の合計は661億円です。そのうち、資本金が50億円、資本剰余金が48億円、利益剰余金が560億円になっています。



CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)

キャッシュコンバージョンサイクルです。
2022年3月期では、売上債権回転期間が133日、在庫回転期間が49日、仕入債務回転期間が116日となっています。

キャッシュフロー

最後にキャッシュフローです。
営業キャッシュフローは安定してプラスになっています。



以上、アズワンの事業推移でした。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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