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良い戦略、悪い戦略

リチャード・P・ルメルト著

組織としても個人としても、目標とする場所へ辿り着くためには良い戦略が必要だ。特に弱者は。能力がない人、組織でも勝つ戦略を知りたくてこの本を読んだ。

1.はじめに

戦略とはそもそも直面する状況の中で死活的に重要な要素を見つけることから始まる。また、組織の存亡や困難な課題に対して立てられるものであり、目標とは別である。良い戦略とは、「今、何をするべきか」が実行可能になっていることが条件だ。戦略の核は、「診断」「基本方針」「行動」であり、相手の弱い部分に、こちらの強みをぶつけることが定石である。


2.悪い戦略を見極める

悪い戦略の条件は4つある。

(1)空疎である

(2)重大な問題に取り組まない

(3)目標と戦略が混沌としている

(4)戦略目標を間違えている

業績目標を掲げることと、戦略は別である。

バスケットボールの試合で80点取って勝つことを目標にし、そのために誰々が何点、アシストが何本といくら決めてもそれは戦略とはいえない。戦略とは最も有望な機会はいつなのかを見極めることだ。
競争相手を洞察し、相手の弱みを見つけ、戦いの予測をして差異化を図ることが戦略である。

最悪の状況を想定し、どうすればその状況に陥るのかも知っておく必要がある。失敗の仕方が未知な飛行機に乗る人はいないように、あらゆる失敗も知る必要がある。

3.核

『診断』
根本は、状況を正確に知ること。その後、取捨選択を行い結果までの道筋を明確にする。

『基本方針』
「多様な商品を扱い、ネットワーク化を図る」
これは基本方針である。なぜそれをやるのか、どうやってやるのかをはっきりさせることで行動に一貫性を持たせることができる。

『行動』
なにがしたいのか、効果をどこであげたいのかの共通性を持つこと。また、近い目標を掲げ、行動を具体化させること。

持続可能であり、他者が簡単に真似することができない鎖構造を作ることが戦略的リソースである。

群衆心理やバイアスに惑わされず、より客観的になることが重要だ。

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