朝刊の記事から。「減った若手との政策談義」に思う。

経産省についての記事が掲載されている。

内容は経産省の若手の離職問題である。この事実自体はこれまでも様々な記事で取り沙汰されることはあったが、本日の記事では離職者数の推移が掲載されている。

2018年度から2020年度は年間100人を超えて推移している。入省10年未満のキャリア官僚でこの人数は組織にとってかなりインパクトがある。

また、以下に添付した記事によると、「国家公務員試験(総合職)の合格者の中でも優秀な人物を毎年50人程度、採用してきている。」と述べられているので、採用者数より年間離職者が上回る現状に対する危機感から、メールで問題提起を行ったのも無理からぬことである。

個人的には、経産省の「発信力」について改善の余地があると思う。

以前も書いたが、昨年、経産省が実施したパブコメ「GX実現に向けた基本方針に対するパブリックコメント」でエネルギー政策についての意見を申し述べさせて頂いたが、とにかく「見つけ辛い」。さらに自分の意見が掲載されたのか、別の方のコメントも含めて何らかの反応が欲しいものだし、少なくとも意見を書いたのだから、その結果を分かりやすく示してほしいと思った。

さすがに今の時代に紙で送ってほしいとまでは言わないので、せめてメールでリンク先を送付・明示する、あるいは、QRコードで案内するくらいは出来るのではないだろうか。

パブコメ自体は広く意見を募集していてとても参考になったし、様々な省庁のパブコメを見るのは面白いと感じたので、こうした広報が弱いのは非常に勿体ない。

また最近の経産省の政策はデジタルと脱炭素に傾斜しすぎている事も要因の一つだと思う。目玉政策になっているのかもしれないが、年中そんな話ばかりだと、さすがに飽きるし、そこに加えて激務・薄給ときたら、冒頭の記事の中にある事務次官の言葉を借りれば、「持続可能」ではなかろう。

やはり入省10年未満の若手が年間100人辞める組織は健全ではない。現状維持か、省庁再編も視野に入れた改革を行うのか。もう一歩踏み込んだ記事を期待したい。

以上。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?