Enthalpy

書くのが好きな「書く中毒」。

Enthalpy

書くのが好きな「書く中毒」。

最近の記事

学生弁論と「野次」の風景。

今日は穏やかに晴れており、明日が休みなのでフラッと、今やっている学祭に足を運んでみた。 印象深かったのが学生の弁論部。 大学対抗の弁論だが、教室に入ると、弁士に対して飛ぶ野次の声に少し驚いた。会場の教室に入る時に受付の学生さんが「野次も出来ます」と言ってくれた。しないけどな(笑)。 弁士は女性で、もちろん女子学生なのだが、会場にいる様々な大学から来ている学生が容赦なく野次るのである。女子学生も弁士を大声で野次る。 野次とは、弁論中の論理の抜けなどを即座に指摘するもので

    • 「英文EPC契約の実務」(本郷貴裕、中央経済社)

      海外ビジネス、特に 超巨大プロジェクトを行う上で契約書は死活的に重要である。時々、海外プロジェクトのコストオーバーラン問題が請負者側の経営問題にまで発展する風景が散見される。大抵会社経営に激震をもたらすレベルである。 そうは言っても市販の書籍で契約について詳述している本は中々巡り会えない。 本書「英文EPC契約の実務」は名著と言っても良い。著者の本郷氏は、元重電企業勤務の法務部でずいぶん苦労されたと言うが、実務の中で経験された業務やコストオーバーランをご経験される中で、本

      • 夕刊の記事から考える。「女川原発、午後再稼働」に思う。

        女川原発、午後再稼働という記事が出ている。 記事の中で強調されているのは安全対策である。 非常用ディーゼル発電機が使えなくなった場合に備え、さらにガスタービン発電機を置くというのは、経済性度外視の豪華絢爛な装置であると感じる。 というか非常用の非常用に、ガスタービン発電機を設置するより、もういっそ、原子力発電と並列で一緒に常時運転したほうが良くないか。 少し脱線をご容赦頂くと、原子力といえば、最近はOpenAIのサム・アルトマン氏をはじめAmazonなど巨大テックまで

        • 衆院選で物議を読んでいる件のこと。

          昨日、某野党の選挙応援演説に、元某市長の方が、その野党の選挙カーに乗り込み、ゲリラ的に街宣して大変な物議を醸している。 その某野党の支持者のかなりの方が失望して比例で投票するのを断念する方も多そうな様子である。 その野党の党首にとってもサプライズというか「聞いていなかった」との事で、それをSNSで発言した事で、それもまた火に油を注いでいるような所がある。 どれだけの有権者が「失望」したのか分からないが、まさかの「痛恨の一撃」になったことは間違いなく、最後の最後で取り返し

        学生弁論と「野次」の風景。

          「論理的思考とは何か」(渡邊雅子、岩波新書)短評。

          先日、書店で平積みになっていた「論理的思考とは何か」を読んでいる。 つい先日の、2024年10月18日初版。著者の渡邊雅子氏は、名古屋大学大学院の教授である。 論理的思考を、それこそ論理的に煎じ詰めて新書にした一冊である。 言語圏による論理展開のパターンの図(p49)など、立ち読みした際興味深いと感じた他、論理学の基礎知識、小論文や論証について述べられているが、本書を読んでそうした文章を書けるようになる、あるいは論理的思考が身に付くと言った「実用書」では無い。 タイトル

          「論理的思考とは何か」(渡邊雅子、岩波新書)短評。

          「明大教授 辞職始末」(栗本慎一郎、講談社)短評

          栗本慎一郎氏の「明大教授 辞職始末」読了。1992年初版。 ワイドショー的に取り上げられていた「替え玉受験」のややミステリじみた話から始まり、氏が辞職する91年までの、明大だけではない当時の大学の雰囲気がよく分かる。 栗本氏が教鞭を取っていた1980年代に勃興していたニューアカデミズムや大学組織の権威主義、また当時すでに下火になっていた学生運動など、令和の今とは異なる時代の空気が良く著されていると思う。 護身用に、柘植久慶氏と共同開発した武器を持っていたと言う下りなど所

          「明大教授 辞職始末」(栗本慎一郎、講談社)短評

          「北朝鮮兵 3000人、ロシアに」に思う。

          昨今話題になっている北朝鮮兵の、ロシア-ウクライナ戦線への派兵だが、昨日の夕刊で北朝鮮兵の写真が報じられ、CNNで北朝鮮兵の動画がアップされている。 日本で報じられる北朝鮮兵と言えば、平壌での軍事パレードだが、実戦に投入される直前の北朝鮮兵は、まるで歴史的なニュース映像でも観ているような気分になる。 報じられているように北朝鮮兵の派兵は朝鮮戦争以来であるというが、中国やソ連の支援の下とはいえ、国連軍を押し返した歴史を持つ北朝鮮を甘く見ることは出来ない。 最初は真偽が分か

          「北朝鮮兵 3000人、ロシアに」に思う。

          朝刊の記事から考える。「各党党首、重点区で応援」に思う。

          昨日、外出先で、ある政党の街宣演説に立会ったので少し足を止めてみた。 今週末、投票に行くが、それにしても最近の選挙は、悩ましいを通り越して、苦しいという感覚に近い。 記事の中では民主党政権に言及しているが、個人的に政権交代当時のような「自民党にお灸を据える」という感覚は今はない。 前の岸田政権に関しては、バイデン政権への忖度のためか、非常に左派的であるという感想は抱いていた。 一連の裏金騒動の際も、あれだけ大ごとになったのに納得のいく説明がなかったのには失望感不信感が

          朝刊の記事から考える。「各党党首、重点区で応援」に思う。

          チャットモンチーのライブのエモさ。

          チャットモンチーのライブがエモい。 私には言語化できない感動を覚え、少し調べてみると、RADWIMPSの野田洋次郎氏が彼女らについてブログで言及されており正鵠を得ていると感じた。 以上。

          チャットモンチーのライブのエモさ。

          朝刊の記事から考える。「北朝鮮、1万人派遣準備」

          北朝鮮がロシアの支援で一万人派遣準備をしているという。真偽不明だが、少し調べると報道機関各社が報道している。 https://www.sankei.com/article/20241018-AKLNYDTKORI65D3SZWD7XFDSI4/ 思いつくのは、中国の差金というところだが、台湾有事が囁かれる中、今このタイミングでロシア支援は何故か。米国政治も影響しているのか。 極東の国家の軍事力がヨーロッパ戦線に投入されるケースは、日本も参加した1918年から1922年の

          朝刊の記事から考える。「北朝鮮、1万人派遣準備」

          「政策至上主義」(石破茂、新潮新書)

          石破首相の著書「政策至上主義」(2018年初版)を再読。 冒頭2009年の自民党下野について「たいへんな衝撃」を受けたと述べられていることに言及されている。 早速脱線するが、私自身、麻生内閣末期の、リーマンショックへの無策さ、絶望感は深かった。少し調べると、2009年の以下の記事によると、当時の麻生内閣支持率は10%を切っていたという。 私自身も野党時代の石破氏の、特に東日本大震災後の民主党の対応を批判する答弁は刮目するものがあったと思う。 「政策至上主義」は石破氏の

          「政策至上主義」(石破茂、新潮新書)

          ギターの弦を張り替えて🎶

          連休2日目は、ギターの弦を張り替えた。 ufretのようなネット上の楽譜サイトで、ゆるくカバーするのが、楽しい。なので直ぐに弦の交換時期が来る。 昔好きだった曲を懐かしみながら弾くのも良い。 面白いコード進行があればまた取り上げてみたい。 以上。

          ギターの弦を張り替えて🎶

          石破首相の語るエネルギー基本計画。

          今朝の朝刊で石破首相がインタビューに答えてエネルギー基本計画について応えている。 内容的には当たり障りがないが、インタビューの文言(例えば、本日の「原発の活用は当然考えていかねばならない」)が石破氏の口調で脳内再生されてしまう(笑)。「我が党として、」などとつけるとと石破氏っぽさが増しそう。 石破氏の語り方は個人的には良いと思うのだが、氏の発言を読むたびにずっと脳内再生されそうだ。 氏の著書「政策至上主義」(新潮社、2018年)を読み返しているが、増税を肯定している下り

          石破首相の語るエネルギー基本計画。

          「私の履歴書」に見る米国の実業家像。

          日経の「私の履歴書」に、アメリカの実業家であるヘンリークラビスさんという方が寄稿されている。私は今回の連載を楽しみに、興味深く読んでいる。 毎回、さっぱりとした文体でありながら読み応えがあるし、洗練されていて、私などが想像してしまうステレオタイプ的な「強欲な資本家」とは異なる、素朴な伝統的なアメリカの実業家という印象を残す。 今日はシーメンス系の会社を買収したという記事であるが、もちろん利益を求めての経済的な行動ではあるが、どこかゲームのような余裕や楽しさを持ちながら執務

          「私の履歴書」に見る米国の実業家像。

          ウォーキングの健康効果について。公園デビュー1年後に思うこと。

          「要するに、歩け!歩いて健康と幸福とを手に入れよ。私の場合速足で歩くことができないとしたら、おそらくすぐにでも廃人になることだろう。」(チャールズ・ディケンズ) 上記の言葉は、16世紀のイタリアの貴族であるルイジ・コルナロ著「無病法」の解説で古今東西の作家のウォーキングに関する箴言の一つとして引用されている言葉である。 昨年の5月、例の流行り病が5類になり私が真っ先に考えたことは、身体についてしまった脂肪を落とす事だった。さりとて急に運動などをするとけがや体調不良を引き起

          ウォーキングの健康効果について。公園デビュー1年後に思うこと。

          石破内閣と外れた私の仮説。

          解散総選挙のポスターの看板が街の中に散見されるようになった。 石破内閣がいまいち読めないが、経済は緊縮財形に寄せる政策になるだろう。好ましい状況ではない。 一番座りが良かったシナリオは、 高市内閣誕生、日本政治は安倍首相路線に復活 →米国でトランプ再選 →安倍、トランプ、プーチン時代の外交方針の復活により外交が安定する。  だった。 外交面でも高市政権、トランプ大統領で、プーチンへの宥和政策で、ロシア-ウクライナ戦争が和平締結への道筋をつける。 そのようになるのが

          石破内閣と外れた私の仮説。