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スポーツのミッションを確認する

ミッションは2つに集約される
「競技力を向上させる(強くなること)」上昇方向へ展開
「競技を啓蒙普及させる(ファンを増やす)」水平方向へ展開
 
ものの見方や考え方を近代(モダン)の「理性・進化・啓蒙」を通して考察しスポーツに置き換えた時には下記の様に捉えられます。
理性=「ルールや規律守る・フェアプレイ」
進化=「パフォーマンス向上」
啓蒙=「競技の普及や振興」

スポーツは近代(モダン)のロジックを体現している構造であると考えられます。例えば競技団体単位での組織でミッションを考えると「世界に通用する実力をつける事」「日本に広めること」となります。

ビジョンは社会における存在理由を明確に
続いてビジョンは社会における存在理由を明確にすることが大切です。「競技を通した人材育成」「地域を元気づける」「幸せを提供する」「多くの人に指示してもらう」「ナンバーワン競技を目指す」「競技者人口を〇〇万人まで増やす」等
優秀なリーダーは視覚的なビジョンを示す傾向があります。Jリーグを例にあげると、JFUの100年構想には「緑の芝生グラウンド」を各地域につくるといったイメージしやすいものがあります。

ドメインは差別化戦略
最後にドメインですが、「どこでどう戦うか、なぜその領域を選択するのか」などのマーケティング的比較優位性を追求をします。なぜその競技でそのチームなのかを問う事が必要で、一種の差別化戦略になります。最近では多くの競技がプロ化の動きがあります。競技は違えど又は同一競技が同じ行政区や地域などに複数存在する状況に置かれています。そこでは前述した、なぜこのチームのファンであるかをファン自身が第三者へ説明できる戦略が必要です。

注意点としてマイナー競技や個人が時間消費型のエンターテイメントと競合しても勝ち目はないということです。違う領域を選択して競合しない施策が必要になります。「購買がチームやアスリート個人の応援に繋がる」「ストーリーを提供して身近な存在として地域にの方々の心を温める」など。SNS時代の現代では既に取り組まれているチームやアスリートが多くなってきた様に感じます。

経営とスポーツ
スポーツや競技のリソースを確認した時にはどの様な事が考えられるでしょうか?
「健康・美容」「女性向け」「知的・心理的要素が大きい」「コストが低い」「空き時間やスペースを活用できる」等
「ゲーム理論」を通して考えると、先ずはゲームを支配するルールを見極める事が重要であります。マーケットを支配するルールを見つけない限り勝者にはなれない事は明確です。マーケットを支配する論理は何か?を見つけ→長所短所を分析→使えるリソースを確認→着手する順番を決め→どこで戦うかを決める→そのうえで目標を定め、評価の基準を作ります。

経営とスポーツの相違点としては明確な勝敗の有無です。経営はプロジェクトの進捗具合によって評価基準を設けられますが、見方を変えると終わりなき運用です。スポーツでは明確なゴールがあります。


ミッションは不変、ビジョン・ドメインは柔軟に
ミッションは変わらないものですが、ビジョン・ドメインは時代・環境・状況によって柔軟に変化していきます。変化しないと硬直化し誰にも届かないものになっていきます。これら3つは重複する部分があり密接不可分の関係性を持っています。

ビジョンを柔軟に変化させる方法としては、設定している「競合」と「目標」を自身に尋ね、出てくる回答によってそれらに大きく反映出来るかと思います。また、下記2つを自身に問い続ける事も怠ってはなりません。
①今日の仕事/行動はあなたの全体のビジョンとどのような関係があるのか?
②今週の成果は全体のビジョンとどのような関係があるのか?

ビジョンと競技やチームの強化方針との関係については、常に答えられるようにする必要があります。ビジョンは綺麗ごとではなく、その実現こそが目的/成果となる重要なものであります。

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