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アサヤンvol.29 美しく生きろ!!”超歌手”大森靖子降臨

アサヤン2年目の一発目のゲストは、、、

 2021年の3月18日、水道橋博士の阿佐ヶ谷ヤング洋品店こと、アサヤンが旗揚げされた。あれから怒涛の1年が過ぎた。コロナ禍の真っ只中で阿佐ヶ谷ロフトAという地下にあるライブハウスで一時期には毎週、違うゲストで、毎回、違う企画で開催された。
 私もテレビマンとして長年、いろんな人と携わってきたが、濃厚というべきか?表社会のメインストリートではお目に掛かれない人々、というべきか、とにかくその登壇者の生の叫びに圧倒された一年でもあった。

 もう一歩、踏み込むといくつか事件もあったことも付け加えよう。
 〇近田春夫さん、連絡ミスで激怒事件
 〇若手芸人ガラパゴスの漫才協会入りのはずの突然の解散劇
 〇ジョニー小野降板騒動 
 〇博士の濃厚接触者で和田彩花さんのライブリモート出演
 〇博士、松井一郎市長から恫喝を受ける
 など。

 一部、アサヤンファンなら頷いてくれると思うが、とりわけ個人的にはターザン山本さんの誕生日でクラスターが起きなかったことで解散せずに済んだ記憶が蘇る。

 さて、そんなアサヤンの今回のゲストが超歌手・大森靖子さんである。実は私は音楽界隈には疎く、今回のキャスティングを決定を通じ、その名を知り、「ああ、あの街録chの主題歌の方か!」と知った次第である。そこから貪るように楽曲を聞いたのだが、圧倒的な多作ゆえに曲による印象が異なり、戸惑った。アップルミュージックの解説を見ると、

「高円寺を拠点に弾き語りのスタイルでのライブ活動を開始。2011年に自身がヴォーカルを務めるバンド、大森靖子&THEピンクトカレフを結成。エモーショナルな、、、(中略)ときに過激な言葉を交え、女の子の本音をえぐりだす歌はポップでありながら、ヒリヒリとした痛みも感じさせる。

出典:APPLE MUSICはじめての大森靖子

 とあった。分かったような分かんないような。

 このインタビューを通じ、高円寺でのライブ活動、プロデューサーとしての側面、おっパブ話、泰葉さん好き話、TikTokでフィルターのように使われる話と、本人の輪郭が見えてきた。それは秋葉原系とは違う匂いだ。新宿系かはたまた、高円寺?いや下北系?いやいやそんなカテゴライズをそもそも彼女は望んでいないし、海原に浮かぶブイのようで次の瞬間には別の位置にいってそうな方だ。

 楽曲的なことはよく分からないので歌詞に目を通した。それまで若者向けの歌詞、という漠然としたものから一歩、深く見えてきた気もする。そこにはアイドルへの憧れや不器用、無様、ダサい、惨め、キラキラきてしてないけど、それでも生きるんじゃ!!とそんな叫びにも見えた。私自身、遊びで作詞をした経験はあるが、楽曲として世に出したことはない。けれど、詞を書くことには架空か現実の世界かはさておき、詞の世界観の提供と、共感のポイント、言葉の響きぐらいのポイントは意識する。その上で見ると、大森靖子さんの詞の世界は、万人への共感を狙うというよりは、たどり着いた境地を掘り下げる様なニュアンスにも見えた。(もちろん、共感を抱ける人はよりハマるであろう。)それは彼女のインタビューにおける「TikTokのフィルター」という言葉を借りると、彼女の辿りついた境地を身にまとうカッコよさが、多くのファンの心を掴んでいるのではないのだろうか?それは好きな服を着るように、彼女の音楽を着るのだ。
 一方で、生きることと死ぬことにまつわるフレーズも多い。街録chのテーマソング「Rude」`にしてそうだ。

 「生きることは優しさ
  気まぐれのさよならを
  いつでもなかったことにできるよ
  生きてさえいればいい」  
  Rude
 「生きさせて 息させて 遺棄させて
  なんなら抱いてもいいから」
  シンガーソングライター
 「死んだように生きてこそ生きられる
  この星が弱った時に
  反旗を翻せ 世界を殺める僕は死神さ」
  死神

Rude,シンガーソングライター、死神より

 本当に抜粋したのはごく一部だ。考えてみれば「生きることと、死ぬことと」とは共感というよりも誰しもが避けては通れぬ、永遠不変のテーマだ。それでいて、生き方を問う。
 
 水道橋博士がよく使うフレーズの一つに「それでもやるんだよ」の叫びを思い出す。そこに通底するのは、美しさとはBeautyであり、Cleanではない。時にドロにまみれ、はいつくばり生きる姿が美しい時もある。地下芸人?地下ライブ?地上波の放送はカッコいい?さあ、何が美しいのか?答えは出ているんじゃないのか。

では、ちょっと私も美しい遊びを。「絶対彼女」をもじって・・・

絶対視聴!松井市長!!

「絶対視聴」
 作曲:大森靖子 替詞:島津秀泰

 今回のアサヤンを観てもらいたいとおもうの
 マニアな笑いを一般に落とし込むのが仕事
 まず、毎回面白いなんて嘘じゃない?

 ゼレンスキ―の演説気になるのわかるよ
 世間様は迷いなくそちらを見るけど
 それは生
 ライブ終わりのアーカイブ視聴
 もう何度だって観れるもんね
 どちらをみるか迷っても
 アーカイブならいつでも観れるね
 
 話題に乗らないのはダサいだって

 あたし観てもらいたいのに
 気になるライブの中身そのものを
 いっさいまだ触れてない
 絶対視聴絶対視聴がいいな
 絶対視聴絶対視聴がいいな
 松井市長の回もいいな
 絶対視聴松井市長橋下徹維新の会笹川財団 ♪

さあ、2年目を迎えた今回のアサヤンが始まる。

OPは、博士選曲のアナーキー「春のからっ風」に乗せた映像から。
そして長谷川かいま&ドルフィンソングさのによるラップで幕を開ける。

前説を務めるドルフィンソング
OPラップを披露。かいま&ドルフィンさの
さあ、アサヤンだ!
超歌手・大森靖子降臨!!

 冒頭、博士より、この日が「生きる」を監督した黒澤明さんの誕生日であり、「美しく生きろ」との符号が語られる。
 BS12のBOOKSTAND TVでの共演をきっかけに、この日が実現したのだが、博士が懇意にする編集者・九龍ジョー氏が大森靖子さんの「超歌手」の担当者という縁も重なった。

 これはライブ内でジョニー小野が朗読した箇所にもなるのだが、本編でも分かりづらい箇所なのでここで敢えて文字起こしました。ご参考までに。

 死後、誰かに高い金で買われたら価値のある死か?死後、歴史があなたを正しかったと証明すれば満足か?生前、「歌が一曲残ればいいんです」と言っていた酒呑みの歌うたいの歌える若者は何人いますか?
 今美しくなければすべて無価値。生に価値がなければ死にも価値はないから、死ぬな。意味がない。
 美しく生きろ。さもなければ美しい死などない。

大森靖子「超歌手」より

博士「皆さん、美しく生きましょう!」
エル上田「マルチ商法の集まりですか?」(爆)

 ここで、本の執筆の過程における裏話が披露される。

「今日は賢者タイムです。一回、イキましたから。」

 最近、すっかり定番のOPの振り返り、腕をあげつつある若手とそして、アサヤンの旗揚げに深くかかわる男、よしおつねおこと、チンコさん登場。

大森靖子さんのMVに実は出演!?

 なんと、実は大森靖子さんのMVにチンコさんが出演とのことで意外過ぎる接点が発覚。実際のMVを確認して会場爆笑。(ちなみにちょっとネタばれになるのだが、、、後で気づいたので記します。アーカイブ視聴でしっかり見て欲しいのは実はチンコさん、文字通りチンコだけにモザイクの編集がかけられているのだが、モザイク処理がわざと雑で一瞬だけ、本人の顔がのぞくのでライブを観た方もぜひ、ご確認いただきたい。)

 この後、スタッフの一人である原田専門家がコロナに罹り、厚労省のアプリへの恨み言話、さらには若手のドルフィンソング佐野のいじめを受け続けた学生時代エピソードと、長谷川かいまの母親の再婚話が話が名曲Rudeと共に語られる。ちなみにかいまの不幸話からの、からの、からの!!貧乏エピソードは爆笑した。今後も貧乏ネタを期待したい。若者たちの不幸話を聞いた靖子さんの反応とは?

原田専門家のマスクの下には、、、
他にどんな曲を聴いてるの?聞きながら射精させるの。
かいま「元キングオブコメディの制服を盗んだ方に似ていると言われます」

 後半戦は熱烈な大森靖子ファンであるジョニー小野の質問から。

「絶対彼女」の歌詞にある
 一週間お風呂は禁止。
 そのあと ほらわかるでしょ

ジョニー「なんど見ても分からないのですが・・・。」
細かいところほじくり返す。ジョニー。その答えとは?

ジョニー小野「配信に先駆けて買ったわけではありません」

 ライブ途中、博士自身が言葉の人もであるが、大森靖子さんもまた、作詞においては独自の言葉を生む人だ。その掛け合いも今回の見どころの一つである。その一つが、、、
 博士「貧富の差がキライなんですよ。」
 靖子「私の仕事は感情の貧富の差を無くすことです。」
 2人の掛け合いと、さっと名言が出てくるあたりが痺れまくる時間だ。

 高須SANからは、あるAV女優(戸田真琴:処女のままAV女優になった。)とのやりとりから生まれたMという名曲の裏側に迫る質問が飛ぶ。

高須SAN「金萬福の演出はしてました。」

 さらに、より深く創作活動の裏側を掘っていく。。。
 〇バンドをやらない時代におけるぶつかりながら作るのが好き話
 〇プロデューサー目線の話
 〇BishとZOCの違いとは?
 〇博士、大槻ケンヂのブルースブラザーズのコール&レスポンス話

 とファン垂涎の音楽話の後にはミニライブが。。。
 もし、初めての方ならばここだけでも十分に松井市長、いや視聴の価値がある。この記事を読んでも無価値だ。知った気になるのか?いや、見ないと価値はない。

 今回、歌っていただいたのは3曲だ。

 〇絶対彼女
 〇Rude (街録chのテーマソング)
 〇死神

エル上田「一年前はここで泰葉さんが歌ってくれました。」(爆)
猛れ 猛れ 猛れ
心を支配されるのも悪くない
言葉はいらないという言葉。感じろよ。

 圧倒的なパフォーマンスに心を奪われた。閉じようとしないその目には吸い込まれそうなほどの情熱に満ち溢れていた。歌唱はもはや歌唱ではなく、演劇的な手法にも見え、それは極限的な生と性を感じさせるものであった。今回、阿佐ヶ谷ロフトAというご本人と近い距離で感じれたお客様にはその迫力が伝わったと思う。もちろん、映像で私も確認したが地上波や大きなライブハウスとは一味も二味も違う迫力のライブシーンになったでのはないだろうか。ぜひ、その目で確かめやがれよ。コンチキショーども。

 ライブ後、余韻冷めやらぬ中、
 泰葉さんとのエピソードやら、博士の秋元康さんにブチギレる話など、盛りだくさんの内容であった。
 ぜひ、その一部始終をアーカイブ視聴でお楽しみいただきたい。4月6日まで1500円です。

 

 そして、次回のアサヤンはすぐそこだ!絶対視聴から松井市長だ!!

いつも素敵な写真をありがとうございます。
写真提供:中山友美 利根川亘
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執筆者:島津秀泰(放送作家)
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 ちなみに私は、世界の主婦3人をZOOMでつなぎ、アバターの柴犬による食にまつわるトークショー「Planet of Food」で現在、世界80か国に向けてYouTubeを配信しています。ぜひ、この機会に登録をお願いします。無料です。

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