見出し画像

マーケティングの『ゾーン』についての仮説

このnoteは2020年3月22日のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』への投稿をもとに作成しています。

こんばんは。
サロンの記事が朝に投稿できないと、一日中ソワソワしてしまうキングコング西野です。

さて今日は、僕自身もまだ実態が掴めていないマーケティングの『ゾーン』についてのお話をさせてもらった上で、これから少し時間をかけて皆様と一緒に仮説・検証実験を繰り返していきたいと思います。

※『ゾーン』というのは(昨日作ったばかりの)僕の造語です。

人はどんな時に商品を買うのか?

マーケティングの世界ではとても有名な『ジャム理論』というものがあります。

【選択肢の多さ】が購入に与える影響について
調べた実験における理論です。

その実験では、ジャムを「6種類」並べた時と、ジャムを「24種類」並べた時とで売り上げを比べたのですが、なんと「6種類」の方が断然売れちゃったんです。

このことから、【人間は、選択肢が多すぎるとそれをストレスに感じ、選択すること自体をやめてしまう】という答えが出たわけですね。

「よかれ」と思って商品の種類を増やしたことによって、売り上げが下がる場合があるわけです。

これは「選択肢を減らせばいい」というわけではなくて、「1種類」と「6種類」で比べてみたから、「6種類」の方が売れたりするんです。

【1種類】だと、「選んで買えなかったものは、ハズレかもしれない。やめておこう」という心理が働くわけですね。

【100種類】だと、「選んで買えるのはいいけども、買った後に『やっぱりアッチの方が良かった』となったらどうしよう…なんか後悔するかもしれないから、ここで買うのはやめておこう」という心理が働きます。

「商品を売る」という作業は、「お客さんの後悔の可能性を取り除いてあげる」と言い換えることができて、その商品の『種類数の正解』は、あるんですね。

(詳しくはコチラ↓)

 西野が言う『ゾーン』とは何だ?

今から、お話する話は『ジャム理論』と似ているようで、微妙に違う、それでいて実に興味深い話です。経営者は必見です。

僕は自分のグッズを販売している『おとぎ商店』というオンラインショップを長年運営しているのですが、3日ほど前に、店の名前を『キンコン西野のサイン本屋さん』にして、サイン本以外の商品を店の棚から外したんです。

画像1

すると、驚いたことに、サイン本の売り上げが3倍~4倍に伸びたんです。
商品を減らしたのにです。

『おとぎ商店』の時から、お店の宣伝は定期的にしていたり、
『おとぎ商店』の時から、お店には「サイン本」が並んでいたんです。

ところが、「サイン本専門店」にした途端に、店(サイン本ではなくて、店!)の売り上げが爆伸びしたんです。

何故か?

僕の仮説を先にお伝えします。

ここから先は

803字 / 1画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?