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映画『えんとつ町のプペル』の次の打ち手の提案

こんちには。
母親のLINEのアイコンが何故か「ドラミちゃん」のキングコング西野です。
#40年の付き合いになるが
#貴方の口からドラミちゃんの名前を聞いたことなど一度もないぞ

さて。
今日は「映画『えんとつ町のプペル』の次の打ち手の提案」というテーマでお話ししたいと思います。
いろんなサービスに転用できる普遍的な話だと思うので、参考にしてみてください。

答えを見せろ

映画『えんとつ町のプペル』の完成が近づいております。
「完成が近づいている」という表現は少しだけ違っていて、アニメーション(絵)の場合は、「いくらでも手を加えられる」という性質を持っておりますので、ナンジャカンジャで納品ギリギリまで、クオリティーを上げる作業を続けると思います。

今は早く皆様にお見せしたくて仕方がありません。
#ホントに早く見せたい
#自信しかないです

作品(および商品&サービス)は、“お客さんに届いた時点で『完成』”なので、当然、届ける作業も頑張ります。
明日も大阪で「ジョギング大会」を開催しますが、勿論それも、映画を届ける為のアクションでございます。

遡ること4年前。

『魔法のコンパス』というビジネス書の中で、「お客さんは『確認作業』でしか動かない」と説きました。

『モナリザ』を観る為にルーブル美術館に行くのも、そもそも『モナリザ』の存在(答え)を学校の教科書(画素数最悪)で脳内に仕入れたからで、「ルーブル美術館の奥にイイ感じの絵画があるらしい」という情報だけでは、僕らはルーブル美術館には行きません。

グランドキャニオンにしても、テレビかInstagramかYouTubeか旅行パンフレットで、その景色(答え)を仕入れたから旅先に選ぶわけで、「地平線の彼方まで続く茶色の凄い岩肌」という情報だけでは、僕らはグランドキャニオンに時間とお金を割きません。

もともとお客さんは『確認作業』でしか動かなかった上に、娯楽が多様化した今、「ハズレの可能性が含まれているもの」にチャレンジする人は更に減りました。

そんな中、いまだに「開けてからのお楽しみ!」という打ち出し方をする方いらっしゃいますが……『鬼滅の刃』で、さすがに目が覚めたと思います。

『鬼滅の刃』は「お客さんは『アタリ』よりも『ハズレない』を求めている」を証明しました。
「知っているものを観に来させて、その上で期待を上回るものを提供する」という戦い方ですね。

YouTube講演家の鴨頭さんもそう。
講演内容(答え)はYouTubeで観ることができて、「あの話を生で聴きたい」というマーケティングをされています。
『鬼滅の刃』も鴨頭さんも、「ハズレじゃないよ」ということを事前に約束してくれているわけですね。

御存知、キングコング西野も昔からそれを続けてきた人ではあるのですが(※絵本の無料公開なんて、まさに)、ここにきて、ちょっと面白いことを思いつきました。

スケールを見せる

昨日、映画『えんとつ町のプペル』のアクションシーンだけを繋いだダイジェストを友人やスタッフに見せたところ、メチャクチャ反応が良かったんです。

その数日前。
『ゴミ人間』(12月18日発売)のインタビュー取材を編集スタジオでおこなったのですが、後ろにおいてあるモニターでも、同じくアクションシーンだけを繋いだダイジェストを流したところ……インタビュアーさんやカメラマンさんの反応がすこぶる良かったんです。

皆、30秒CMや90秒CMはすでに観ていたのですが、その上で「なんじゃこりゃー!絶対に観に行く!」となったんですね。

当然ですが、『映画』といっても観に行く理由は人それぞれです。

「ストーリーを観に行く人」もいれば、
「映像美を観に行く人」もいます。
今回でいうと、「ストーリーだけでは刺さりきらなかった人に刺さった」という結果だと思います。

30秒CMや90秒CMだけでは、まだまだ疑われていたわけですね。

そんな中、西野は思います。

僕らが映画を観に行く理由の一つとして「大きなスクリーン」があると思うのですが、よくよく考えてみたら、映画の宣伝って「大きなスクリーン」を売ってなくないっすか?

映画館の大きなスクリーンに流れる映像を、テレビやYouTubeに流して宣伝することはあっても、「映画館の大きなスクリーンに映像が流れている様子」をテレビやYouTubeに流していない。

過去、僕らが「映画館の大きなスクリーンに映像が流れている様子」を観たのは、アナ雪の「応援上映」のニュース映像や、久石譲さんが武道館で開催しているジブリのフィルムコンサートの映像など。

あれ観ると、行きたくなりません?

紐ほどくと、あれは「映画館の大きなスクリーンに映像が流れている様子」という【答え】を見せられているから、「あとスケール感を生で観たい」となっている。
確認作業ですね。

ならば、映画の宣伝の一つとして、「映画館の大きなスクリーンに映像が流れている様子」をYouTube等に出していった方がいいと思ったので、さっき、マネージャーに……

「今すぐ映画館を押さえて。んでもって、大スクリーンにプペルの映像を流して、その前で取材をしよう!」

と伝えました。
ソッコー実現します。

現場からは以上でーす!
#終盤のスピード感

【追伸】
サロン記事の感想を呟かれる際は、文章の最後に『salon.jp/nishino』を付けて《本垢》で呟いていただけると、西野がネコのようになつく場合があります。

【※企業様向け】
映画『えんとつ町のプペル』のチケット協賛はコチラから↓
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2020年12月25日公開!
映画『えんとつ町のプペル』
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このnoteは2020年11月20日のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』への投稿をもとに作成しています。

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