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最近の「ビジネス書」について、キンコン西野の本音

このnoteは2020年5月6日のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』への投稿をもとに作成しています。

おはようございます。
昨夜、千葉県で起きた地震の直後の弊社スタッフの動きを見て、「男がキャバクラを求めるエネルギー」よりも、「女がエステを求めるエネルギー」の方が強いことを確信したキングコング西野です。秒速でした。

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(※詳しくは昨日の記事を御覧ください↓)

さて。
今日は『ビジネス書』について、本音をぶつけたいと思います。

「この人、今、脂がノッてるなぁ」というのって、詳細なデータを見なくても、「顔つき」で分かるじゃないですか?
肌の張りなのか、目力なのか。
実際、梶原君は「カジサック」になってから、顔が変わったと思います。
オリラジ中田君も「YouTube大学」を始めてから。

発している「エネルギー」が全然違うんですね。
(※注:スピリチュアル系には興味がありませんよ)

『人』だと結構分かりやすいですよね。
上手くいっている人や、上手くいっていない人…僕らは毎日たくさんの人を見ているので(たくさんのデータがとれているので)、「その人が発している   エネルギー」をキャッチできるようになっている。

僕は一応芸人業もやっているのですが、まったく知らない芸人さんでも、ステージに出てきて第一声を聞けば、「面白い芸人」か「面白くない芸人」か判断できます。
これは何も僕だけの特殊能力ではなくて、芸歴を重ねた芸人が持ち合わせている嗅覚です。

NSC(吉本の養成所)の先生になると、その生徒が売れるか売れないか、また「どれぐらい、売れるか?」が、ネタを見る前に大体分かるそうです。
発しているエネルギーが違うんだそうな。

僕は分かりませんが、きっと、格闘技の世界でも、スポーツの世界でも、料理の世界でも、同じようなことがあるでしょう。

人と本気で触れ合った回数が一定量を超えると、「人が発しているエネルギー」が見えるようになるんですね。
(※注:マジでスピ系には興味はないですよ!)

『作品』も同じ

『人』だけではなくて、『作品』も人と同じようにエネルギーを発しています。

僕は毎日ものすごい量のデザインと文字に触れているのですが、一目見れば、「作家がどれぐらいの熱量でこの作品と向き合ったか?」が分かります。

芸歴を重ねると、なまじっか『誤魔化す力』が身に付いてしまうので、時々、流れ作業でやった仕事が僕の手元に届く場合がありますが、その時は迷わず、その作家さんとの仕事を切ります。時々、大人げなく「なんで、誤魔化せると思ったんですか? 僕、西野亮廣ですよ」と詰め寄る時があります。

冷静になって考えると、「死ぬ気でやりたい仕事じゃなかった」ということなので、相手に責任はありません。
反省反省。

美術館に足繁く通うような人なら分かってくれると思いますが、同じ作家の作品でも、一つだけ強烈なエネルギーを発している作品があったりします。
その作品にだけ、明らかに特別強烈なスポットライトが当たっていて、他の作品を観ていても、何度も、その作品を振り返っちゃうんです。

これもまた、作品と本気で触れ合った回数が一定量を超えると、「人が発しているエネルギー」が見えるようになるんですね。

近頃のビジネス書

1年~1年半ぐらい前まで、本屋さんに行くと『ビジネス書コーナー』から、ただならぬエネルギーが出ていました。
それは「今の時代」をそのまま切り取ったような雰囲気で、他のコーナーとは明らかにエネルギー量が違うんです。

「あぁ、脂がノッてるなぁー!」といった。

実際、それが数字(売上部数)にも反映されていたと思います。
特に都市部に住む男子学生は、あの頃のビジネス書コーナーにロマンを見ていたのではないでしょうか?

翳りを見せ始めたのは1年~1年半くらい前で、いくつか要因があるとは思うのですが、そのうちの一つに、『時代の変化のスピードに、ビジネス書の生産スピードが追いついていない』というのがあると思います。

「印刷物」ですから、形にするまでに、どれだけ急いでも1ヶ月はかかるのですが、1ヶ月もあると時代が変わってしまって、古くなっちゃうんですよね。
コロナちゃんが襲来してからは1週間おきに時代が変わるので、「ビジネス書×最新情報」は、かなり難しくなってきていて、長いスパンで書かれたビジネス書か、哲学に近い(普遍的な)ビジネス書じゃないと、ちょっと読めないッス。

それが『ビジネス書コーナー』のエネルギーに如実に現れていて、「ビジネス書を出せば20万部は売れてしまう『ドル箱ビジネス書作家』こと西野亮廣」はビジネス書コーナーを離れ、オンラインサロン村にやってまいりました。

あの日のビジネス書は「エンターテイメント」で、若き日の『とんねるず』的で、時代の変わり目に立ち会いたい男どもは、「時代を変えてくれるかもしれない人の言葉」というエンターテイメント性に惹かれたのだと思います。

ビジネス書は今、もともといた「ビジネスマン村」に戻ったイメージで、とんねるず感こそ消えましたが、引き続きビジネスマンからは必要とされるモノになっています。
面白い本は面白いので、僕は今も引き続き読ませてもらっています。

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さて、僕の考えをどこで発表しようか?

きっと今、皆が待ち望んでいるのは、newspicks的なオジサン達の正論ではなくて、たとえば昨日の投稿のような「具体的なアクション」だと思います。

特に「エンターテイメント」の方に針が振れ始めている気がしていて、僕が高校生なら、コメンテーター席で正論を語っている学生起業家よりも、「エッフェル塔で個展をやりましたー!こちらでーす!」と言ってエッフェル塔の動画を出している瀬戸ちゃん(ウチの新入社員)に胸が踊ります。

世の中が正解が溢れかえっちゃったので、「正論」の価値が下がっちゃったんだと思います。

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