【お金の話が「金儲けの話」にしか聞こえない人】byキンコン西野
このnoteは2020年11月11日のvoicyの音源、『西野亮廣ブログ』の内容をもとに作成したものです。
voicyの提供:日本の英語教育をアップデート 生徒たちのえんとつ町のプペルを楽しみにしています よしみずけいたさん
どうも。キングコングの西野亮廣です。
お笑い芸人をしたり、絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の運営をしたりしております。
今日は、
「【お金の話が「金儲けの話」にしか聞こえない人】」
というテーマでお話しします。
本題に入る前に近況報告からさせてください。
クラウドファンディング「SILKHAT」内で募集させていただいております『西野亮廣オンライン講演会 ~マーケティング講座【上級編】~』の受講者が4900名を突破しました。
本当にありがとうございます。
下心を正直にいうと、今回のオンライン講演会には映画『えんとつ町のプペル』のオンライン前売券が3枚付いてくるんですね。
なので、講演会の参加費というのは実質ほぼ無料なのですが、僕は別にそれで構わないです。
たくさんのスタッフが一生懸命作った作品を一人でも多くの方に届けることが僕の一番の目的です。
その為にできることは全部やろうと思っておりますので、映画公開までのドタバタ劇を見届けていただけると嬉しいです。
『西野亮廣オンライン講演会 ~マーケティング講座【上級編】~』のご参加は、クラウドファンディング「SILKHAT」内のプロジェクトページから宜しくお願いします。
あと、もう一点。
映画『えんとつ町のプペル』のプロモーションの一環で、今月14日に日帰りで福岡に行きますが、最近、僕はサロンメンバーさんとのジョギング大会にハマっていて、14日も福岡で開催しようと思っておりますので、サロンメンバーの皆様は、このあと投稿するサロン記事で詳細をご確認ください。宜しくお願いします。
さて。
そんなこんなで、本題です。
昨日、テレビで僕の仕事の話をさせていただいたのですが、おそらく、その番組を観られた方だと思うのですが、実に興味深いツイートを見つけたんです。
読み上げますね。
「昔は何調子こいてんだって思ってたけど、今はめちゃくちゃわかるし、キングコングの西野さんはすごい」
という内容です。
最後の「キングコング西野さんはすごい」というのは忘れていただいて、注目すべきは、このツイートの前半の「昔は何調子こいてんだって思ってたけど、今はめちゃくちゃわかる」という部分です。
要するに、僕側の言い分は変わってないんです。
変わったのは受け手側で、少し偉そうに言うと「聞いてみようという気持ちになったか」「知識を入れたか」のいずれかです。
おそらく後者だと思います。
これまで、たくさんの人を見てきましたが、「知識がない人の傾向」というのはあって、知識がない人の多くは、すぐに「胡散臭い」で片付けようとするんです。
つまり、自分が知らない文化や言葉が出てきた時に、自分の勉強不足は棚にあげて、「相手が何か怪しいことをしているに違いない」とタカをくくっちゃう。
そういう人達が使うワードのツートップが「詐欺」と「宗教」です。
とにかく、自分が分からないものに、人やお金が集まっていたら、「詐欺に違いない」「宗教に違いない」と思っちゃう。
こういう人が一定数います。
僕が7〜8年前にクラウドファンディングをした時も、よく「詐欺」だの「宗教」だの言われました。
今、クラウドファンディングをやっても、そういう言葉を言われなくなったのは、単純に、皆がクラウドファンディングを覚えたからだと思います。
ただ、一つ確かなことは、クラウドファンディングに対して「詐欺」だの「宗教」だの言っていた時間帯は、クラウドファンディングという選択肢を取れなかったわけだから、遅れをとっていることは間違いないんです。
なので、何かを批判する時に「胡散臭い」「詐欺」「宗教」あたりを口癖のように使ってしまう人は、かなり黄信号…ほぼ赤信号なので、気をつけた方がいいと思います。
未来はいつも、あなたが「胡散臭い」と思っているところからやってくるので。
で、今日は、「物事をこういう風に捉えてしまう人は絶対に上手く行かない」というゴッリゴリの赤信号が点っている人の特徴に付いてお話ししたいと思います。
昨日、大阪の番組で、お酒を呑みながら後輩とテレビの未来について喋ったんですね。
「テレビって、どうなりますかね?」と訊かれたんです。
そこで僕は、「いろんな可能性があると思うけれど、そのうちの一つに、『ノーギャラタレントが増える』があると思うよ」と説いたんです。
たとえば、僕はテレビでオンラインサロンの宣伝ができるのであれば、テレビのギャラなんて1円もいらないんです。
テレビのギャラよりも、オンラインサロンの売り上げの方が大きいからです。
同じ理由で、オリラジの中田君もテレビでYouTubeの宣伝ができるのであれば、テレビのギャラなんて要らないはずです。
テレビギャラよりも、チャンネル登録者数が増えた方が、彼にとってはメリットがあるので。
カジサックも、ジャルジャルも同じですね。
要するに、自分のキャッシュポイントを持っている人は、そこで収益を生んだ方が大きいから、テレビは、宣伝として出るんですね。
俳優さんがドラマの番宣で出たり、アーティストがCDの宣伝で出る時と同じです。
基本、宣伝の時って、ほとんど出演ギャラが発生していないんです。
まぁ、人によるかもしれませんが。
で、これから、どんどん「自分のYouTubeの宣伝をさせてくれるなら、ノーギャラでいいっすよ」という人が増えるわけで、さらには、外で影響力を持っている人ほど、「ノーギャラでいい」と言ってくる。
となってくると、テレビギャラを貰わなくちゃいけないタレントって、分が悪くなっちゃうんです。
今だったら、とんねるずの石橋さんがテレビはノーギャラで出るかもしれない。
その横で、3年目の若手がギャラをしっかり貰おうとしているわけで、プロデューサーだったら、どっちを起用しますか?という話ですね。
くわえて、テレビの制作費は年々下がってきているんです。
「これからテレビの席を狙うのならば、ここは絶対に手を打たなきゃいけない問題だよね」という話を、その後輩にしたら、真面目で、才能もあって、すっごくイイ子なんですけども、
「僕、金儲けとか本当に興味がないんです」
と返ってきたんです。
……いやいや、これ、金儲けの話じゃないの。
「今、こんな稼ぎ方がありまっせ、旦那」という話じゃないんです。
分かりますよね?
ここで話したのは「お金儲け」の話なんかじゃなくて、「環境」の話です。
「地球温暖化に伴って、豪雨が増えてきているから、水害に備えておいた方がいいよ」という話をしているんです。
「携帯電話が普及し始めたから、電話ボックスを作る仕事は、ちょっと考えといた方がいいよ」という話をしているんです。
ですが、話の中に「お金」というワードが入った瞬間に、「この人は、金稼ぎの話をしているんだ」と思ってしまう人が一定数いて、ここが聞き取れない…というか、聞き分けれない人は結構ヤバイですね。
僕、「お金稼ぎなんかには興味がないです」と言ったら、結構な人が「嘘つけ」と言うんです。「そんなこと言いつつ、稼いでいるじゃないか」と。
たとえば、遊園地を作りたいと思った人がいます。
それを実現する為に、策を練り、50億円出資してもらいました。
じゃあ、この人がお金に興味があるかというとそうじゃない。
この人が興味があるのは「自分の遊園地を作って、子供達を楽しませること」ですよね。
「お金を稼いでいる」や「お金を持っている」ということと、「お金稼ぎに興味がある」は全く別の問題なんです。
お金というのは、あくまで手段なので。
仕事でよくホッチキスを使う人が、ホッチキスに興味があるとは限らないじゃないですか。
「お金」というワードを耳にした瞬間に、「この人は金稼ぎが好きな人なんだ」となっちゃうのは、めちゃくちゃ危険です。
さっきのテレビの話でいうと、「環境の変化」について話しているのに、「俺は金稼ぎには興味がないから」で、耳に蓋をしてしまっているのは、メチャクチャ危ない。
このあたりは、結構な数の予備軍がいるので、是非、気をつけてみてください。
今日は「【お金の話が「金儲けの話」にしか聞こえない人】」について、お話しさせていただきました。
それでは、素敵な1日をお過ごしください。西野亮廣でした。
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2020年12月25日公開!
映画『えんとつ町のプペル』
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